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千葉県全域で「ブラック校則」実態調査へ

2021年10月7日 15:10
千葉県全域で「ブラック校則」実態調査へ

「下着の色は白とする」「ツーブロックの髪形は禁止」

あなたの学校にもこうした時代に合わない、理不尽な校則はありませんか?千葉県弁護士会が子供の人権を侵害するおそれのある校則、いわゆる「ブラック校則」について県下全域を対象に実態調査を行うと発表しました。――その狙いとは。

■「ブラック校則」の見直し機運は高まるものの…

「下着の色を校則で指定する。さらに、教師が目視でチェックする」

これは福岡県の弁護士会が去年実施した調査で明らかになった実態です。ことし6月には、文部科学省が各教育委員会に対して行き過ぎた規制を伴う校則などを見直すよう求める通達を出しています。

――しかし、実態はどうなのか。今回の調査の目的は、県下全域、各学校レベルで「ブラック校則」の実態を調べ「必要かつ合理的な範囲」を逸脱した校則について是正を求めていくことだといいます。

■調査方法は2通り

今回、県弁護士会が行う調査方法は2通り。

まずは、県下に368校ある公立中学校を対象に校則等の情報開示請求を行い、校則の収集を行う方法と県内の小・中・高に通う児童・生徒及び卒業生や保護者にアンケートを実施し、校則だけでなく、明文化されていない学校ごとの伝統やルールに関しても調査を行います。

情報開示請求を「公立中学校」に絞った経緯に関しては、「公立中学校は住んでいる地域などによって通う学校が絞られてしまい、学校を自ら選んで受験をして進学する私立学校や高校に比べ制限の度合いが大きいため」だということです。

調査チームは、弁護士会のHPなどでアンケートを実施するなど年末までに情報を集積し、分析や検討を行ったうえで来年4月ころに調査報告を予定しています。

調査チームのリーダーを務める西田祥子弁護士は、「この調査を進めることで、「ブラック校則」の実態を浮き彫りにすることだけでなく子供たちにも“理不尽な校則”について「おかしい!」と声をあげたり考えるきっかけになってほしい」としています。