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コロナ後のリモートワークは…企業の工夫も

2021年10月6日 1:55
コロナ後のリモートワークは…企業の工夫も

有働由美子キャスター
「5日、ツイッターでトレンド入りしたハッシュタグ『#強制出社』。ネット上では、以下のような意見が上がっています。

『強制出社…リモートワークで成り立っていたならそれでいい。通勤時間がもったいない』

『強制出社で満員電車。ストレスかかるし感染面でも不安』

緊急事態宣言が解除されたのを受けて、テレワークをしていた人に出社を求める会社が増えているようです。それを『嫌だな』と思いながら出勤する人がけっこういるということです」

小野高弘・日本テレビ解説委員国際部デスク
「働く皆さんがどう考えているか、ある調査によると、緊急事態宣言の時、テレワークをしていた人でコロナ収束後もテレワークを『少なくとも週に1回以上続けたい』と希望している人が78.8%いました」

有働キャスター
「多いですが、気持ちはわかります」

小野デスク
「では、企業はどう考えているのでしょうか。東京商工会議所が先月、23区の中小企業600社以上に『テレワークの実施効果はどうだったか』と聞きました。最も多かった答えは『特になし』で43.8%でした」

有働キャスター
「『特になし』とはどういうことですか?」

小野デスク
「生産性向上はなく、コスト削減効果もなかったという経営者が多かったようです」
「さらにネックになっているのが『情報セキュリティの不安』です。情報が流出するのではないかと」

有働キャスター
「これはわかりますが、でも、これ、ずっと言ってますよね」

小野デスク
「そこで、この難しいハードルを工夫して超えようという試みがあります。NTTの澤田社長が先日、働き方を変革する方針を発表しました。グループの従業員は『来年度からリモートワークを基本にしたい』ということです。そのために、工夫するということで、参考になりそうなことを挙げてみました。個人情報を扱うコールセンターの場合、『電子透かし』、『多要素認証』、『シンクラ端末』などがあります。『シンクラ端末』が気になります。『シンクラ端末』とは会社のサーバーに接続してデータを扱う端末です。データは本社にあり、画面だけで映すということになります。ファイルも保存できないので、顧客情報などのデータを流出しないようにできるのではないかということです」

有働キャスター
「いろいろあがっていますが、NTTだから、大手だからできるのではないか、中小企業でもできるのか、という声にはどう応えましょうか」

落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー)
「それほど高い設備投資じゃなくても、できるといえばできます。クラウドにあらかじめあるものを使ったり、パソコンとスマホ使ってる会社なら、リモートワークできない理由は設備じゃなく、ジョブディスクリプションがちゃんとできてないのではないかと思いますし、そのためのコミュニケーションができている会社であれば、特別な設備なくても、できることからやっていくのが重要です」

有働キャスター
「リモートワークができない理由を述べる会社よりも、どうやってできるかを考える会社の方を応援したいです。働く人たちもそれを選ぶ時代です」

10月5日放送『news zero』より。