“牛肉に自転車”若者のワクチン接種に特典
東京は4日、11か月ぶりに感染者の数が2桁となりましたが、一方で心配されているのが、感染の再拡大です。こうした中、自治体が進めるのが若い人のワクチン接種です。なかには、牛肉や自転車など、特典を用意する自治体も登場しています。
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“宣言”があけて5日目。
会社員(20代)
「仕事で接する会社とかは、これを契機にリモートと出社、両立した働き方をした会社の話をすごく聞く」
出張でしょうか、東京駅にはキャリーバッグを手にした人たちの姿もありました。
新・国土交通相として就任会見に臨んだ斉藤国交相は、去年末から一時停止しているGoToトラベル事業について、「必要不可欠な事業だ」との考えを示しました。
活発になっていく人の移動。東京の5日の感染者は144人。4日の87人に続き、減少傾向が続いています。それでも…
会社員(20代)
「落ち着いているのは一時的なのかなって思いもある」
会社員(30代)
「感染リスクはおのおの対策してるので、変わらないんじゃないですかね」
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“第6波”への懸念。
再拡大を食い止めるカギとなるのは“若者のワクチン接種”です。自治体の取り組みも登場しました。
きめの細かい霜降りと肉質の柔らかさが魅力のブランド牛「とちぎ和牛」。
鉄板焼香味亭 田中里美さん
「A5ランクのお肉になってまして、食べたときに口の中に脂の甘さが広がるので、お子さまでも大人でも楽しめるおいしいお肉」
栃木県では、“地元の魅力”がつまった特典キャンペーンをスタートさせました。
栃木県保健福祉部感染症対策課 林恭子課長
「若い世代を対象として、県産品などを贈呈するインセンティブ事業を始めたところです」
若い世代の接種率が30%を下回っている栃木県。
■栃木県 2回完了接種率(9月30日時点)
10代:24.8%
20代:28.9%
30代:29.3%
ワクチン接種を促進するためのプレゼント企画に市民は…
2回接種済み(31)
「すごいいいと思いますね」
2回接種済み(31)
「もっとワクチン接種率上がって、みんなが不安なく行動できたらいいなと思います」
栃木県保健福祉部感染症対策課 林恭子課長
「ご自身と大切な方のためにワクチン接種を検討していただければ」
“目玉”の一つは、県内プロロードレースチームとコラボしたマウンテンバイクです。
準備はこれからで、商品はまだ用意されていないものの、市内の自転車店で話を聞くと…
リベルタス 深澤健太店長(28)
「だいたい安くて7万円くらいからですかね。スポーツ自転車ブームもありますし。これを機にワクチン接種率も進んでいくのかなと」
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“カギ”となる“若者接種の促進”。
神奈川県横浜市では、“若者向け”の接種会場を10月に開設しました。1日最大1000人が接種でき、5日は255人の予約が入っているといいます。
会社員(20代)
「ちょっと時間あるからっていうので、行きやすかった」
高校3年生(18)
「来年大学生になるので、大学生になってからの生活が楽しくなるように、今、みんなうってほしいなと思います」
横浜市では生活スタイルに合わせて、午後10時~翌朝7時までの“オールナイト”接種もスタート。10月末までに接種率80%を目指したいということです。
さらに東京・狛江市では、“ハードルを下げる工夫”をしています。
■狛江市 2回完了接種率(3日時点)
10代:48.3%
20代:50.6%
30代:58.1%
狛江市新型コロナ予防接種室・主査 田中靖泰さん
「予約ができなくて、あきらめている方がいる。予約するのが面倒くさいという方がいる。予約を取っ払うことで接種に足を向ける必要がある」
駅から近い会場で“予約なし”の飛び込みで接種ができるのです。さらに、その場所にも特徴があります。
狛江市新型コロナ予防接種室・主査 田中靖泰さん
「経過観察を15分して問題が無ければ、隣のお店を通って帰っていただきます」
隣接するのはなんと「居酒屋」。接種を進めるとともに、飲食店の景気回復にもつなげていきたいということです。