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大型連休で観光地は“密”状態に… 中国

2021年10月1日 22:07

中国では、10月1日から国慶節の大型連休がスタートしました。各地で人の“大移動”が始まる中、旅行先に変化があるといいます。こうした中上海では感染拡大を防ぐためのユニークな機械が登場しました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。


■中国

足の踏み場もないほどの“密状態”。観光地には長蛇の列ができていました。

記者(9月30日 中国・北京駅)
「こちら、大きな荷物を持った人が次から次に駅から出てきます」

中国では10月1日から建国記念日にあたる国慶節の大型連休がスタート。各地で“大移動”が始まっています。

中国の大手旅行会社によると、国内旅行者数はのべ6億5000万人が見込まれる中、人気の旅行先にも変化があるといいます。

女性
「ユニバーサル・スタジオにいきます」

男の子
「楽しみです」

9月にオープンしたばかりの「ユニバーサル・スタジオ・北京」がランキング1位になりました。

一方、新型コロナへの不安については…

女性
「安心しています。我が国は非常に強いから」

感染を抑え込んだと主張する中国。

上海市内ではユニークな感染対策が登場しました。

記者
「証明写真の撮影ボックスのようにも見えますが、ここに『問診室』と書いてありまして、中は診察ができる診療所になっているんですね」

“オンラインでの診療”です。

症状などをAIに伝えると、紹介されたのは1600キロ以上離れた病院に所属する医師。およそ4万人の中から症状にあった医師をマッチングしてくれるといいます。

その後は、チャットで医師とやり取り。画面に処方箋が表示されたら、併設された自動販売機などでそのまま人と対面せずに薬を受け取ることができます。

9万人以上が新型コロナウイルスに感染した中国。(感染者 9万6162人 死者 4636人 中国・衛生当局 10月1日時点)

オンライン診療の定着を目指しています。

■アメリカ

ミュージカルの本場、アメリカ「ブロードウェー」で人気のディズニーの名作「アラジン」。ようやく再開を果たしたその直後。

記者
「ニューヨークで人気のこちらのミュージカル『アラジン』。待望の再開からわずか2日で公演中止に追い込まれました」

9月29日、公演直前に中止となったのです。

舞台関係者に新型ウイルスの感染者が出たためで、ワクチン接種完了後に感染する、いわゆる「ブレイクスルー感染」だったということです。

観客
「少し不安です」

観客
「常にマスクをしているので大丈夫だと良いけど」

ブロードウェーのミュージカルは、舞台関係者や観客すべてにワクチン接種を義務づけることなどを条件に、多くの劇場がおよそ1年半ぶりに公演が再開していて、「アラジン」も前日に再開されたばかりでした。

なお、中止翌日の公演は「関係者を検査した結果、陽性者がいなかった」として、予定通り行われています。

アメリカでは人口の5割以上がワクチン接種を完了していますが、「ブレイクスルー感染」の拡大も懸念されます。(ワクチン接種完了率 56.24% ジョンズ・ホプキンス大学)

■ロシア

750万人以上が感染したロシア。(感染者 753万5548人 死者 20万8142人 ロシア・露コロナウイルス対策本部 10月1日時点)

9月29日、側近の30人ほどが感染したプーチン大統領が2週間の自主隔離を終え、ソチでトルコのエルドアン大統領と対面で会談しました。

ロシア プーチン大統領
「ご覧の通り、私は感染した人と1日中一緒だったのに感染しなかった。今後、ワクチンを接種する際はまず適切な時に、そして、スプートニクVを打った方が良い」

ロシアの国産ワクチン「スプートニクV」の有効性をアピールしたプーチン大統領。それに対し、エルドアン大統領は…

トルコ エルドアン大統領
「もう打ちました。ファイザーを」

ロシア プーチン大統領
「では、次回はぜひ(スプートニクVを)」

1日、887人の死亡が発表され、1日当たりの死者数が過去最多となったロシア。ワクチンを少なくとも1回接種したのは、人口のおよそ35%にとどまっています。