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期待と不安の宣言解除 それぞれの判断は

2021年9月30日 20:45
期待と不安の宣言解除 それぞれの判断は

緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が来月1日、全面的に解除されます。

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緊急事態宣言、最後の日を迎えた東京・浅草。

学生(20代)
「人いっぱいいますよね。宣言中だとは思えない人数」

途絶えることなく行き交う人々の姿が。

美容師(40代)
「今度の年末は(実家に)帰りたいですね。家族で過ごしたいです」

学生(10代)
「また(感染者が)増えて宣言がでちゃったら、ちょっとそこは心配ではあります」

期待と不安が入り交じる宣言の解除。これまで出番を待っていたのは、車庫に並んだ人力車です。

時代屋・加藤隼人さん
「いい時期だと10台以上現場に出ているけど、今は1~2台」

人出は増えたものの、地方からの観光客などは少ないままだという浅草。人力車の稼働率はコロナ前と比べ10分の1ほどと、我慢の日々が続いていたといいます。

時代屋・加藤隼人さん
「ようやく(宣言が)あけたかという期待がありますね。徐々に浅草が盛り上がっていけばいいかなと」

来月1日以降、稼働する人力車の数を増やす予定だといいます。

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こうした中、30日、東京では218人の感染が確認されました。感染状況を分析する会議では、「感染状況」の警戒レベルが、およそ10か月ぶりに最も深刻なレベルから1段階引き下げられました。その一方で─。

国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師
「感染拡大のリスクが高くなる冬に備えて、再び増加比が上昇しないよう。感染防止対策およびワクチン接種を推進し、感染拡大を抑える必要がある」

第6波に警戒感を示しました。リバウンドを心配して、ある決断をした飲食店も。

赤バルRETZE営業部長・寄木一真さん
「お客さんにおいしいビールを注げるのは、あした楽しみですね」

都内に3店舗展開するイタリアンバル。そのうち2店舗では来月1日からお酒の提供を再開するため、ビールだるも多めに発注し準備しましたが。

赤バルRETZE営業部長・寄木一真さん
「もう1店舗の方は再開には踏み切らずに、様子見をしようかなと」

1店舗の営業再開は見送ることに。万が一、すぐリバウンドが起きて酒の提供などが自粛となれば食品ロスが発生するため、全店舗再開は見送ったのです。

一方、このタイミングでの再開に踏み切ったのは、シウマイでおなじみの崎陽軒。去年3月からおよそ1年半休止していた工場見学を、来月1日から再開するのです。

崎陽軒広報・マーケティング部 西村浩明課長
「我々も食品を扱う工場なので、やはり密になったりとか、不安に思ってたのは正直あります」

これまで再開のタイミングを模索してきましたが、客からの要望が多いこともあり、対策を強化した上で来月1日の再開を決めたといいます。

崎陽軒広報・マーケティング部 西村浩明課長
「少しでも世の中が前向きなマインドに変わっていけばいいなということで」

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それぞれの判断で来月1日の宣言解除を迎えます。