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第5波の感染“急減”ナゼ…行動制限緩和は

2021年9月24日 18:48
第5波の感染“急減”ナゼ…行動制限緩和は

新型コロナウイルスの第5波の感染者が減ってきました。その理由と、緊急事態宣言が解除されたあと、どのように行動制限を緩和していくのかをみていきます。

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■第5波の感染者“急減”新たな分析結果

23日、東京では新たに531人の感染が確認されました。32日連続で前の週の同じ曜日を下回り、直近7日間の平均も大きく下がってきています。

緊急事態宣言の期限まで残り6日となる中、24日の都のモニタリング会議では、専門家が以下のように発言しました。

東京iCDC専門家ボード・賀来満夫座長
「入院患者数・重症患者数は、いまだ第5波のピークの50%であり、特に重症者用の病床は、いまだステージ4の状況です。冬には感染拡大が懸念されることもあることから、さらに新規陽性者数を減少させていくことが重要であります」

冬は感染の再拡大が懸念されるので、その前にもっと感染者を減らさないといけないということです。

さらに24日の会議では、ワクチンの効果を示す新たなデータが示されました。東京都内で8月以降に死亡し、ワクチンの接種歴が判明した412人のうち、「ワクチンを1回も打っていない人」は325人と78.9%を占めていたことがわかりました。先ほどの賀来座長は「ワクチン接種は死亡を抑える効果がある」と指摘しています。

また、今の第5波の感染者が、ここにきて急な減り方をしている理由について、新たな分析結果も発表されました。

東京都医学総合研究所・西田淳志氏
「感染リスクの高い人々、具体的にはワクチン未接種の方々が、感染リスクの高い場所、すなわち深夜の繁華街に滞留することが、お盆前後から急減したということが挙げられます」

このように「ワクチン接種を完了していない世代が、夜の外出を控えた」と指摘しています。

■お盆以降、人出増加も感染“減少”…これまでと違う様相

人出自体はお盆以降、増えているとの指摘があり、懸念されていました。しかし詳しく分析してみると、ちょっと違う様相がみえてきたといいます。

「東京の新規感染者数」と「東京の繁華街の夜間の滞留人口」…つまりレジャー目的で夜外出していた人の数について、これまでは『人出が減った後で、時間差で感染者も減る』ことを繰り返してきましたが、今回はちょっと違います。

宣言が出て人出は減ってきてはいるものの、お盆以降の新規感染者数は増加に転じています。専門家「気をつけてほしい」と注意喚起してきたのが、この傾向です。

この人出の内容について、年代や、ワクチン接種の有無を加味して分析したデータが出ました。人出の年代を調べて、その年代のワクチン接種の割合を掛け合わせると、8月中旬ごろから「ワクチン接種を完了していない」、つまり感染リスクの高い人は、去年の4月ごろと同じくらい外出を自粛していることがわかりました。

「ワクチン接種を完了していない人」の人出が下がっている間に、ワクチンの接種が進んだということもあります。ただ、先ほどの西田氏は「お盆明けに繁華街に出たのは、主に40代以上の中年世代が中心。ただ、その世代に接種が進み、感染者は減少したのではないか」「また『若い世代』が夜の外出を控えたことが感染を抑えることに繋がった」と分析しています。

つまりワクチンの効果、そして、接種してない若い世代も頑張って自粛し、感染者の減少に繋がったのではないかという分析です。

■元の生活どう取り戻す…制限緩和“実証実験”内容・実施する地域は

若い世代にどうメッセージを届けていくのかということは、ずっと課題でした。先週、インスタグラムのライブ配信で若者と交流した政府分科会の尾身会長は、若者からの質問に以下のように回答しました。

政府分科会・尾身茂会長
「(コロナはいつ収束する?)本当の意味で収束するのは、1…2、3年かかると思います。しかし、2、3年かかるといっても、ずっと今のように行動自粛をする必要があるかというと、全くそんなことはなくて、だんだんと社会生活を少しずつ元に戻すことができると思う」

ワクチンの接種率が上がり、治療薬も出てきて、少しずつ元の生活を取り戻せると若い世代に見解を示しました。

気になるのが、今後、どうやって行動制限を緩めていくのかということです。これについて、新たなことがわかりました。

西村経済再生大臣は24日、行動制限の緩和にむけた実証実験について、「すでに13の自治体から参加の表明や提案があった」ことを明らかにしました。具体的には大阪、兵庫、北海道、沖縄、福岡などです。東京は入っておらず、小池知事は「様子をみる」といっています。

緊急事態宣言が解除された地域から進めていきたいと話していましたが、具体的には、どんな実験なのでしょうか。

例えば飲食店では、利用者にワクチン2回接種済みの証明や検査の陰性証明を提示してもらって、持っている人と持っていない人で利用できるエリアを分けることなどを検討しています。

また、スポーツイベントや音楽のコンサートで実証実験を行うことを調整していて、どんな課題が出てくるか、みていきたいということです。検証結果はQRコードなどを使って、2週間後、3週間後に感染があったかもみていく方針です。

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尾身会長のインスタライブには、24時間で7200件もの質問が来たそうです。圧倒的にワクチンへの質問が多かったということです。ワクチンの証明書も、「社会の分断を生む」と懐疑的な意見も少なくありません。政府が進める実証実験とともに、自分たちがコロナとどうつきあっていくのか、様々な場で議論して社会の合意をつくっていく必要があります。

(2021年9月24日午後4時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)