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地球はどこまで暑くなる?カギはC(炭素)

2021年9月20日 17:36
地球はどこまで暑くなる?カギはC(炭素)

近年、世界中で報告されている異常気象。その原因の一つは地球温暖化といわれる。今回のUpdate the Worldでは、地球温暖化のカギを握る「C(炭素)」に注目しながら、地球温暖化と気候変動に対して私たちに何ができるのかを考えた。

■熱波、ゲリラ豪雨、森林火災……世界中で見られる気候変動の影響

「昔の夏と比べると、暑い日が増えている」そう感じている人も多いのではないだろうか。夏になると、ニュースや天気予報でも「エアコンを使わないと危険な暑さ」と注意喚起をすることも増えている。

気温の上昇は世界中で報告されている。カナダでは、今年の6月後半から7月にかけて熱波の影響で海水の温度が上昇。海の中にいるムール貝が、半ば加熱調理されたような状態になり、大量に死んだというニュースが話題になった。また、アメリカのカリフォルニア州やギリシャ、トルコなどでは、熱波による大規模な森林火災が発生している。日本でも、台風やゲリラ豪雨も頻発。全国各地で、豪雨による災害が毎年のように発生している。

地球温暖化や気候変動の影響を肌身では感じているが、実際のところどのような変化が起きているのだろうか。WWF(世界自然保護基金)ジャパンで地球温暖化に関する情報発信に取り組む市川大悟さんによると、「すべての事象が気候変動・温暖化の原因だと言い切れるわけではないが、影響を受けている可能性が高い」という。

「今月の前半にIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が出した報告書では、こうした熱波や森林火災の現象が、今後、温暖化・気候変動が進んでしまうとどうなっていくか解説されています。いくつか数値が出ていて、産業革命以降、今までの間におおよそ1℃くらい気温が上昇していることが示されています。1℃でも肌感覚では暑いと感じると思うんですが、さらに今後、我々がどういった温暖化対策をしていくか次第では、温度がもっと上がると警告されています。我々がしっかり頑張れば、今世紀末までに今よりも0.5度で温度の上昇を止めることはできると言われています。一方で、もし社会が対策をしっかりとらない場合、さらに今よりも3℃上がるような事態が発生しかねないという予測があります」

さらに、気温の上昇により、カナダでの熱波のような極端な自然現象も増える可能性があるという。

「産業革命以降で気温が1℃上がっているという話をしたんですが、それだけでも50年に1度起きると言われていた極端な高温現象がすでに5倍ぐらいに増えているといわれています。これがもう0.5℃上がると、昔に比べて9倍、さらに3℃上がると40倍ほどに増えると言われています」


■温暖化を防ぐには、炭素を大気中に出さないこと

そもそも、地球温暖化は何が原因で起こっているのか。番組では、その鍵を握るC(炭素)を通してあらためて説明した。

Cは、大気中ではO(酸素)と結びつき、CO2(二酸化炭素)として存在していることが多い。このCO2は、地球を洋服のようにつつみ温度を保つ、「温室効果」がある。宇宙の温度がマイナス270℃と言われている中、地球が人が暮らせる温度に保たれているのは、CO2など温室効果ガスによるおかげだ。ところが、CO2が増えすぎると、“厚着をしている状態”になってしまい、気温が上昇してしまう。

CO2は私たちに必要なものだが、増えすぎていることが問題になっている。この仕組みを踏まえつつ、地球温暖化を止めるためには二つのことが重要だと市川さんは話す。

「一つ目は、当たり前ですが、Cを大気中に出さないようにする、蛇口を止めるということ。二つ目は、将来的にはすでに大気中に溜まっているCをゆくゆくは減らさなければならないということ。いってしまえば、Cを出すライフスタイルから脱却していこうねというのが、今よくいわれている“脱炭素社会”です。そのあり方が、我々が模索していかなきゃいけない方向性ということになりますね」

Cとどのように付き合いながら、生活していくのか。その価値観をアップデートすることが、地球温暖化・気候変動に対する我々ができる一歩だ。番組の続きでは、一人ひとりができる行動などについて話した。

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この記事は、2021年8月27日に配信された「Update the world #8 あ゛づい…地球はどこまで暑くなるの?」をもとに制作しました。
 
■「Update the world」とは日本テレビ「news zero」が取り組むオンライン配信番組。SDGsを羅針盤に、社会の価値観をアップデートするキッカケを、みなさんとともに考えていきます。