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社会保障で「消費増税」は? 総裁候補の目

2021年9月19日 12:29
社会保障で「消費増税」は? 総裁候補の目

■給付維持へ高市氏「高所得者に負担」

有働由美子キャスター
「年金や医療などの社会保障について、国民の負担を増やしても給付などの水準を維持すべきか。または、水準を下げて負担を抑えるべきか―。4候補に聞いたところ、河野さんはお答えなし、高市さんと野田さんが『給付維持』、岸田さんが真ん中でした。高市さん、いかがですか?」

高市氏
「日本の場合、税と保険料を足した国民の負担率はまだ4割台です。例えばこれを7割台まで上げて、非常に福祉の手厚い国にするのは、とても現実的ではありません」

「今の時代、やはり給付水準は維持しなければいけません。ただ、全ての方の負担を上げるのではなく、負担能力のある方、つまり高所得者層に少し辛抱していただく考え方です」


■野田氏「税金ありき」NGで「投資を」

有働
「社会保障の財源を考えると、消費税をどうするかは避けて通れないと思います。消費増税は必要でしょうか?」

野田氏
「平均値というのは非常にくせ者で、高い人と低い人、となってしまいます。600万円(の平均所得)という目標を持つことはとても大事ですが、そのために何をするかです。経済を動かすためには個人消費を伸ばすとか、新しい需要をつくるとか…」

「私の場合には、『子ども先行投資』をしていく。世界中の人たちが『日本は投資に資する国家だな』と(思えるような)サインを送ることで盛り上げていく必要があると思います。そういう意味で私は、税金ありきではなくて、やるべきことをしっかりやってから。おそらくそこはまだ手つかずの状況なので、それをやらせてもらいたいです」


■年金は…河野氏「消費税換算で議論」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「河野さんに伺います。16日に『年金の社会保障部分の財源は消費税が良い』と発言されたということですが、年金最低保障部分の財源は、全て消費税ということでしょうか?」

河野氏
「いえ。年金の金額がいくらにするかを消費税で換算すると、どれくらいの負担かが分かるということです。最低保障の部分は税でやる必要があります。保険料でやろうとすると、払わない人はその分下がってしまいますから。しかし、どこからお金が来るか分からないということであれば、最低保障でも『年金は高い方がいいよ』となってしまいます」

「この最低保障の年金を、消費税で換算すると何%になるか。それをきちんとお示しすれば、『それだとちょっと高すぎるから、もうちょっと下げよう』など、負担と給付の議論がきちんとできます」

「最終的にどこでそれを払うかは議論の余地があると思います。ただ少なくとも、給付額の財源が例えば消費税なら何%ですよという、分かりやすい、見えるような議論をしないと、いくらでも『(給付額を)上げてください』となりかねません。給付と負担の議論は、そうやってきちんとやっていく必要があります」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「消費税を上げるということではないのですね?」

河野氏
「給付がいくらの時に、税負担がこうなるよ、というのが分かるようにしていきたいです」

(9月17 日『news zero』より)