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北朝鮮のミサイル発射 韓国SLBM影響か

2021年9月15日 17:35
北朝鮮のミサイル発射 韓国SLBM影響か

韓国軍は、15日午後、北朝鮮が日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表しました。ソウルから中継です。

北朝鮮は、先日の巡航ミサイルに続いて、弾道ミサイルの発射に踏み切り、牽(けん)制の度合いをさらに高めた形です。韓国軍によりますと、発射されたのは短距離弾道ミサイル2発で、15日午後0時半すぎ、中部の陽徳の一帯から日本海に向けて発射されました。飛距離はおよそ800キロ、高度は60キロあまりで、米韓当局が詳しい分析を進めています。

海上保安庁によりますと、日本の排他的経済水域(=EEZ)の外に落下したとみられ、被害の情報は確認されていないということです。

北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、ことし3月25日以来で、このときは「新型戦術誘導弾」の発射実験だと説明していました。

今、再び弾道ミサイルの発射に踏み切った一つの要因は、韓国軍によるSLBM(=潜水艦発射弾道ミサイル)の発射実験です。韓国大統領府は15日午後、文在寅大統領の立ち会いのもと、潜水艦からSLBMの発射実験を行い成功したと発表しました。

先週時点で、15日にも発射との報道が出たため、北朝鮮も覚知していたとみられます。もともと、韓国のSLBMは北朝鮮に対抗するためのもので、北朝鮮側に弾道ミサイル発射の口実を与えたと考えられます。

北朝鮮としては、米韓への挑発の度合いをさらに高めるとともに、ことし1月の党大会で示した新兵器の開発と配備を、着実に進めたい狙いがあるものとみられます。