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仏 新学期開始…10代の接種率“約6割”

2021年9月3日 21:35

新型コロナウイルスの封じ込めをアピールする中国で、大規模な展示会が開かれました。一方、韓国では3度目となる最高レベルの感染対策の延長が発表され、第4波の収束が見えない状況が続いています。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。

■韓国 「最高レベルの感染対策」さらに1か月延長と発表

韓国は、長引く第4波の影響で感染者の高止まりが続きます(韓国 感染者25万7110人 死者2308人 韓国・保健当局 3日時点)。

3日、政府はソウルなどで行っている「最高レベルの感染対策」をさらに1か月延長すると発表しました。

韓国・金富謙首相
「最近、感染拡大は多少軽減したものの、再び2000人超えの感染者が発生する日もあり、大変不安な停滞局面になっている」

今回の延長では、飲食店の営業時間などが一部緩和される内容となっていますが、3度目の延長に、ソウル市内の飲食店は─。

ソウル市内の飲食店の店主
「夜の営業での制限が厳しく、全く商売が成り立たないです」

死活問題だといいます。

ソウル市内の飲食店の店主
「“最高レベルの対策”を続けるより、防疫を徹底しつつある程度緩めてもらわないと、お店は生き残れません。みんなつぶれてしまいます」

緩和した後は、ワクチン接種を終えていれば外食は1組6人まで認めるとしていますが、韓国で接種を終えた人は全人口の3割程度にとどまっています。

■フランス 高齢者などにブースター接種開始「必要性認められない」との見解も

688万人以上が感染したフランスでは、2日、新学期が始まり、多くの子どもたちが登校しました。(フランス 感染者688万2305人 死者11万5108人 米ジョンズ・ホプキンス大 3日午後5時時点)。

久しぶりの再会も、もちろんマスク姿のままです。学校も、教室にアクリル板やCO2センサーを設置して、子どもたちを迎え入れます。

ロイター通信によりますと、フランスは12歳からワクチン接種が認められ、10代の接種率がおよそ6割に達しているといいます。保護者からは─。

中学生の保護者
「うちは家族全員がワクチンを接種していますし、それがパンデミックを防ぐ唯一の方法だと分かっています」

さらにフランスでは、1日から、高齢者などを対象に、ワクチンの追加接種、いわゆるブースター接種を開始しました。フランス国内のワクチン接種は加速化しています。

一方で、ECDC(=ヨーロッパ疾病予防管理センター)は、EU域内で成人のおよそ3分の1が接種を完了していないと分析し、「まずはすべての対象者の接種完了を優先すべきで、ブースター接種を行う緊急の必要性は認められない」との見解を示しました。

ただ、免疫が弱っている人などに対しては、追加接種も選択肢として考慮すべきだとしています。

■中国 北京で最大規模の国際展示会…コロナ制圧をアピールする場に

中国は、感染を抑え込んでいると強調します(中国 感染者9万4954人 死者4636人 中国・衛生当局 3日時点)。

3日、首都北京では、最大規模の国際展示会が一般公開されました。ただ、展示会に参加できるのは、ワクチン接種を行った人のみです。新型コロナに関する展示があり、中国企業が開発したワクチンや治療薬の見本が展示されていました。さらに、最新の医療機器もありました。

遠隔地にいる医師が直接患者とは会わずに遠隔診療することができるシステムも展示されていました。記者も、のどを診てもらうことにしました。実はこのシステムは、中国で感染が拡大した初期の頃、医師の数が足りなくなった時に実戦投入されたものでした。

記者
「検査が終わってから1~2分でこのように携帯に結果が送られてくるんですけれども、きょうの検査では、のどには異常はなしというふうになりました」

この展示会、主催者側によりますと、国の内外の1万以上の企業が参加したということで、中国がコロナを制圧したとして強くアピールする場となっています。