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異例だった?2021年の梅雨

2021年9月2日 14:22
異例だった?2021年の梅雨

8月が終わり、気象庁より「夏の天候」が発表されました。この夏の特徴とともに、「梅雨入り」「梅雨明け」についても、当初発表された「速報値」から再検討され、「確定値」として修正されています。

気象庁の「夏の天候」によると、2021年は、九州・中国・四国では、5月中旬に早くも雨のシーズンに突入しました。九州北部と四国では、気象庁が統計を開始した1951年以降で最も早い梅雨入りとなり、四国の梅雨日数は68日間、九州北部でも63日間と長梅雨になりました。ただ、梅雨の時期の地域平均雨量は、九州北部では平年の半分を下回り、四国でも8割と、平年を下回っています。

また、近畿や東海については、梅雨入りの時期が大きく修正され、速報値と比べ確定値では、近畿は27日遅く、東海は28日遅くなりました。梅雨入り発表の段階では、近畿は「統計史上最も早い梅雨入り」、東海も「統計史上2番目に早い梅雨入り」でしたが、その記録は修正によって幻となりました。

このような1か月近い修正は非常に珍しく、5月中旬のぐずついた天気を「梅雨本番」と判断するか「梅雨のはしり」と判断するかといった見極めが、2021年は特に難しかったと考えられます。梅雨前線の振る舞いはその年によって異なり、梅雨入りや梅雨明けが早い年もあれば、遅い年もあり、活発な年もあれば、空梅雨の年もあります。

2021年は、梅雨入りや梅雨の時期の降水量、梅雨明け発表後の寒気流入による不安定な天気など、例年と比べ「異例」な梅雨であったと言えるでしょう。

写真:アフロ