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カブール“自爆テロ”邦人ら退避厳しさ増す

2021年8月27日 12:08

アフガニスタンの首都、カブールの空港近くで26日、起きた爆発ではおよそ200人が死傷し、過激派組織「イスラム国」が犯行声明を出しました。日本政府は現地に残っている日本人らを自衛隊機で退避させる計画を進めていますが、空港周辺で爆発が起きたことで計画は厳しさを増しています。

爆発は少なくとも2回起き、現地の病院関係者によりますと、これまでに60人が死亡、140人がケガをしました。アメリカ中央軍の司令官は、アメリカ軍の兵士13人が死亡し、18人がケガをしたと発表しています。

この爆発について「イスラム国」が犯行声明を出しました。戦闘員が自爆用のベルトを着用し、犯行に及んだとしています。アメリカ軍の兵士に犠牲が出たことを受け、バイデン大統領は報復を宣言しました。

アメリカ・バイデン大統領「攻撃した者を我々は許さない。忘れない。追い詰めて代償を払わせる」

バイデン大統領は、「我々のタイミングで報復する」「テロリストに勝利はない」と訴えました。

一方で、今月31日までの軍の撤退方針に変わりはないことも強調しています。また、「避難の支援は続けるが、全員の避難は保証できない」とも述べ、出国を希望するアフガン人協力者全員が31日までに避難できるわけではないとの見通しも示しました。

日本政府は、現地に残る日本人や日本大使館などに勤めていたアフガン人、およそ500人を自衛隊の輸送機で退避させる計画を進めています。26日には自衛隊のC130輸送機がカブールに入りましたが、待機していた希望者が空港に向かえず、退避はできませんでした。