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昨年度の食料自給率 過去最低を更新

2021年8月25日 22:35
昨年度の食料自給率 過去最低を更新

国内に流通した食料のうち何割を国内生産でまかなえたかを示す昨年度の食料自給率はカロリーベースで過去最低を更新しました。

農水省が25日に発表した2020年度の食料自給率は、カロリーベースで37.17パーセントと前年を0.4ポイント下回り、過去最低を更新しました。コメの消費量が減少したほか、2019年に豊作だった小麦の生産量が、2020年は落ち着いたことが要因です。

一方、カロリーではなく生産額でみた自給率はおよそ67パーセントで、前年より1.7ポイント高まりました。コロナ禍で外食が減少しているため、外食で多く使用される低価格の輸入食材の消費が減った一方で、家庭での使用が多い国産食材が増えたことで自給率の上昇につながりました。特に家庭で調理しやすい鶏肉や豚肉などの消費が増えました。

また、新型コロナ感染拡大によって飲食店での需要が減ったことから加工用の野菜やマグロ、エビなどの高級魚の輸入が減っていて、農水省は、今後こうした食料を国産に置き換える取り組みを進め、自給率を上昇させたいとしています。