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“災害級”に感染拡大…17都府県で最多

2021年8月14日 11:44
“災害級”に感染拡大…17都府県で最多

全国の新型コロナウイルス新規感染者は13日、初めて2万人を超え、17都道府県で過去最多とりました。「災害級」の感染拡大となる中でお盆休みを迎え、羽田空港にあるPCR検査センターでは、検査を待つ帰省客らが列をなしていました。

■「1時間前まで」悩んで帰省

全国的に新型コロナウイルス感染が拡大し、「我慢のお盆休み」が求められる中、羽田空港の様子を取材しました。

空港内に設置されたPCR検査センターでは、検査を待つ人で列ができていました。

インターンのため福岡に帰省する大学生
「どうしても帰らなくちゃいけない用事なので。帰るって決めたからには、できるだけ安全が確認できる状態で帰ろうかなと」

山口への帰省客
「今、帰省の自粛をするように言われていますし、家を出る1時間前まで(帰省するか)悩んでいたんですよ。ただ、今年は父の初盆なものですから、どうしても帰りたかったので」

■東京は重症者数も「過去最多」

東京では13日、新たに過去最多となる5773人の感染を確認しました。4515人だった6日と比べて1258人増加しました。重症者も過去最多を更新して227人でした。

新たに7人の死亡も確認されました。このうち50代の男性は、軽症と診断されて自宅で療養していましたが、容体が急変して死亡。都内で自宅療養中に死亡が確認されるのは、8月に入って4人目です。

JR東日本によると、渋谷駅で働く駅員12人の感染が判明しました。感染した駅員は主に改札窓口での切符精算や利用者への案内などを行っていましたが、濃厚接触者に当たる駅利用者はいないといいます。

■災害級…全国の重症者も「最多」

東京都の小池百合子知事は13日の会見で、「今まさに最大級、災害級の危機を迎えている。豪雨の被害も、コロナの被害も、同じ災害だということです。コロナの人の流れは私たちの意思があれば抑えられる」と述べました。

東京都医師会の尾崎治夫会長も「(新型コロナで)全国が災害に見舞われているという状況だと考えて、全国的な何らかの抑制措置を取らないといけないのではないか」と訴えました。

全国的な“災害級”の感染拡大となっています。

神奈川で2281人、埼玉で1696人、京都で450人など17都府県で過去最多となり、全国の新規感染者数は初めて2万人を超え、2万366人となりました。

また全国の重症者(12日時点)は前日から74人増え、過去最多の1478人でした。医療提供体制のひっ迫が深刻になっています。

(8月13日『news zero』より)