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広島一部で緊急安全確保 川は氾濫 警戒を

2021年8月14日 1:40
広島一部で緊急安全確保 川は氾濫 警戒を

13日、広島県では夜になってふたたび雨脚が強くなっていました。14日午前0時20分時点でも、広島市安佐北区、安芸高田市、北広島町の一部で大雨警戒レベル5の「緊急安全確保」が出されています。

13日午前8時45分、これまでに経験がないような大雨になっているとして、広島市に大雨特別警報が出されました。

安芸高田市では、市内を流れる多治比川が氾濫し、濁流となって道路などをのみ込みました。ドローンで撮影された映像には、土手をえぐり、住宅街に水が流れ込んでいる様子が映っています。別の映像には、救助を待つ声が記録されていました。


「今から消防隊が向かうので、待機しておいてください」

「はい」

帰省していた男性は─。

「今まで見たことのない光景。ずっと雨が降り続いていたこともあって、やばいなという思いはありました。これ以上(雨は)降ってほしくないという思いと、新たな河川の氾濫や被害が起こらなければいいなという思いですね」

安芸高田市内で唯一の総合病院『吉田総合病院』でも、浸水がありました。

森友事業局長
「水が一気に押し寄せてきた。施設内に入ってくるのを食い止めようとしたんですが、水の勢いが上回ってしまって、人的作業では食い止められなくて」

結果、1階が浸水しました。急きょ診療を休診し、入院患者は別の病棟に避難させたといいます。

森友事業局長
「泥水が病院内に入りこんでいく状況は、想定していなかった」

    ◇◇◇

広島市安佐北区を流れる鈴張川では、大雨の影響で川の勢いが激しくなり、道路の一部が崩落しました。通りかかった車が川に転落し、消防が行方を捜しています。

さらに─。

「あーやばい、やばい」

トラックが濁流に押し流される様子も撮影されていました。動画を撮影した人は─。

撮影者
「中の運転手さんも非常にパニックな状態。氾濫するスピードが非常に速かったので、車もまったく予測できない状況で」

運転手は、車が止まったタイミングで、自力で避難したといいます。

撮影者
「様子を見るのも危ないような状況だったので、車から出てくるのも命がけだったと思います。恐怖を覚えました」

    ◇◇◇

広島市の特別警報は、警報に切り替えられましたが、引き続き最大級の警戒が必要となっています。

8月14日午前0時20分ごろ放送『news zero』より。