農水省は６日、日本で唯一のコメの先物取引市場の本上場を不認可としました。日本から、コメの先物取引がなくなります。

コメの先物取引は、最長１年先に売買するコメの価格を事前に決めて、取引するものです。日本で唯一、コメの先物取引を行っている大阪堂島商品取引所は、７日の試験上場終了を前に、本上場の申請を行っていましたが、農水省は、６日、認可しないと決定しました。

理由について、コメの生産などに関わる人の参加があまり増えていないほか、取引が新潟県産のコシヒカリに偏っているなどとしています。

決定を受けて大阪堂島商品取引所は、「この国にコメの先物市場はいらないという判断」だとして、怒りをあらわにしました。

大阪堂島商品取引所・中塚一宏社長
「この国の農業や農業者の為になるという思いでやってきたものですから、今回の不認可という決定は、とても残念であると思っております」

大阪堂島商品取引所は、今後、コメの取引からは完全に撤退するとして、およそ３００年前に始まったコメの先物取引が、日本からなくなることになります。