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ナゼ? 「アストラゼネカ」も接種検討

2021年7月30日 8:45
ナゼ? 「アストラゼネカ」も接種検討

接種が見送りとなっていたアストラゼネカ社製の新型コロナウイルスワクチンについて厚生労働省は、接種の対象として検討していることが分かりました。これまでの慎重姿勢から転換した背景には、国内で生産できる利点と、モデルナの供給量減という2点があります。

■早期の「宣言」延長決定…ナゼ

有働由美子キャスター
「東京と沖縄の緊急事態宣言ですが、まだ期限まで3週間以上あります。今回はずいぶん早く延長を決めましたね」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「通常の手続きであれば、8月22日の期限の前の週に、宣言を解除するかどうかの判断をしますが、そこはまさにお盆休みの直後です。その時点ではとても解除できる見通しが立たない、という判断があったものとみられます」

有働キャスター
「延長するとして、宣言の中身はどうなるのでしょうか」

小栗委員
「まだ詳細は見えてきていませんが、基本的には今のまま変えない見通しです。やはり感染が広がるのは飲食の機会だという認識が国にあります。今、一番問題なのは、宣言の内容が間違っているということではなく、それを守ってもらえないということなので『内容を変える必要はない』と考えているものとみられます」

■専門家会議で「アストラ製」検討へ

有働
「守ってもらえる工夫は是非ともしなくてはいけないと思いますが、そうなると頼みの綱はワクチンですよね」

小栗
「菅首相は周辺に、『もう感染を収束させることができるのは、ワクチンしかない』と話しています。そのワクチンに新たな動きが出ています。ファイザーとモデルナの接種が進みますが、アストラゼネカの接種も開始しようと、国が検討していることが分かりました。30日、専門家会議で意見を聞く見通しです」

有働
「アストラゼネカの接種は、慎重な姿勢を取っていましたよね」

小栗
「そうですね。今年5月に承認されたものの、使用は見送られていました。接種した後、極めてまれにではありますが、血栓症が生じるという報告があるからです」

「例えばイギリスでは40歳未満には接種を推奨していません。そうしたことなどから、厚生労働省は接種の対象を40歳以上とする検討をしています」

■「アストラ製」メリットは?

有働
「なぜこのタイミングなのでしょうか?」

小栗
「ポイントは2つあります。1つ目は、モデルナの供給量が当初の計画よりも減っていること。2つ目は、国内生産ができること。ファイザーとモデルナは輸入に頼っていますので、これは大きなメリットというわけです」

廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「大きなメリットがあるとはいえ、慎重になる人もいると思いますが、アストラゼネカは、どこで打つことになるのでしょうか?」

小栗
「まだ決まってはいませんが、ある政府関係者は『いきなり集団接種会場とか自治体に投げるわけにはいかない。例えば、手を挙げてくれた自治体やかかりつけ医に配る、そういう形だろう』と話していました」

有働
「国がワクチン頼みということならなおさらですが、アストラゼネカについてもそうですし、『接種したいけどちょっと不安』と思っている人に向けて分かりやすい情報発信を改めて、丁寧に、繰り返しやってもらいたいと思います」

(7月29日『news zero』より)