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専門家「これが感染爆発…今は断る勇気を」

2021年7月29日 0:20
専門家「これが感染爆発…今は断る勇気を」

新型コロナウイルスの新規感染者は、28日、東京都で3177人確認され、感染拡大が止まりません。感染症の専門家は「これがオーバーシュート」と危機感を募らせ、感染拡大を止めるためには、飲み会や人が集まる機会には「今はやめようと断る勇気を」と呼びかけています。

厚生労働省の専門家会議(アドバイザリーボード)のメンバーで公衆衛生が専門の、国際医療福祉大学の和田耕治教授はツイッターで、「これがいつか起こると恐れていたオーバーシュート(感染爆発)です。ここがピークかもわかりません」と危機感を募らせ、「この1年半で都内で感染する可能性は今が一番高い」と注意を呼びかけました。

28日午前、現状と今後の見通し、私たちがとるべき行動について聞きました。

──現状をどうみていますか?この局面で私たちはどう行動すればよいのでしょうか?

感染者数が減らなくて困っています。今後も増える局面です。その中では「皆で感染拡大を止めよう」と思っていただくのが大事だと思います。1つのゴールとして、感染者を減らすというような方向でやりましょうという考えです。オリンピックのテレビ観戦も、家族以外との接触を減らして、家での時間を過ごすことは、感染拡大を止める上で有効だと思います。

オリンピック開催には反対している人もいますけれど、(感染を抑制する)目的は人それぞれでいいと思うんです。今、オリンピックもあるし、今後、お盆があるし。お盆は、帰省したり、例えば初盆でお墓参りしたいとか、平穏に過ごしたいと思う方は多いでしょう。人によって、感染抑制を目指すのは五輪を無事に行うためにとか、自分とか周りの人が感染しないために、とか、お盆を平穏に過ごしたいとか、何か自分の大切にすること、目的を選びやすい、よいタイミングだと思います。

それぞれが何らかの目的で感染が減るのを見るためには、少なくとも今後1週間なり10日間、人との接触の機会を減らしてもらう、普段会わない人とは会わない、一緒に住んでいる家族との接触にとどめるということを続けてほしい。自分のためもあるけど、誰か、とか何かのために、だと、意外に行動を変えたり、何かをやめたりできるものなんです。ダイエットや禁煙もそうですよね。

───専門家として、次に打つべき手は考えているのでしょうか?

基本は接触を減らしていただくということです。

以前は8割の接触減ということがありました。海外でよく行われている取り組みで、日本でまだ実施されていないのが、家族以外の人が集まる際の人数制限でしょうか。「何人以上で集まるのは控えて」と具体的な数で示すのかどうか。

ただ、オリンピックはやっているのにと言われてしまうかもしれない。実際の感染は、小規模で日常の場で起きているのですが、その違いをきちんと説明しないといけない。

大きな影響をうけるのはお葬式、結婚式です。海外でも政府が少し緩めた基準をやむなく示していますが、そういう厳しい段階にあります。

──都内の繁華街、人流は一定程度減っている。その中でも、一部、飲み会で集まる人が居続けているということなのでしょうか?

そうですね、飲み会だけでなく、日常の小規模な接触が起きている、繁華街だけでなく、さまざまな場所で日常の場面で感染が起きているわけです。だから誰もが安全ではない、ということ。

今は、接触機会を減らしてもらう、家にいていただくタイミング。五輪のため、お盆のため、家族のため、自分の「何かのため」を決めて、家にいてほしいなと思います。

──飲み会を約束している、という人もいると思います。

そうですね。飲み会を明日予定している、田舎に帰ろうと予定している人は、今はやめる、ということが大事なんですね。そこに行くことで、ほかの人に感染させるとしたら……今は、あなたが感染する可能性、誰かを感染させる可能性が、新型コロナウイルスが見つかってからのこの1年半の中で一番高いです。

──自分が無症状でも、実は気がつかないうちにウイルスをもっていて、それを明日、会う人にうつす可能性が一番ある時期なんだと自覚するということですね。

そうです。特に東京はそうです。

──問題は、その我慢はいつまですべきなのか?人流が減ってから感染者が減るまでに以前は2週間ほどでしたが、前回の流行時の大阪をみても、5週間ぐらいかかりました。

そうなんです。やはり(デルタ株は)増えやすいから感染者がなかなか減らない。人流の減り方が足りないんです。

その前、6月中旬以降から人流が増えてきた積み上がりがある。今は、もう一段減らさなくてはいけない。飲み会や会社の集まりで感染した例もあります。そういうものに参加しないということだと思います。断る勇気というか。今はやめようと言える勇気というのは、すごく、今、大事だと思います。

「今やめましょう」というのは、すごく合理的な判断だと思う。またおちついたら開催すればいいと考えていただいて。

──いつまで感染拡大は続くのか。1~2週間か?

それは約束できないが、オリンピック閉会式の8月8日までには、今より少ない(新規感染者の)人数をみたいと思っているんです。そこまででだめなら、お盆は、全国で厳しい対策を打つ必要が出てしまう。

──今、外出自粛を踏ん張らないと、いつまでも感染者は減らないと。

はい。そういう局面なんです。とても難しいが。

──若い人も油断できない。

デルタ株だと若い年代も感染が増えています。油断できない。デルタ株に置き換わってきているから、どの年代も注意していただく必要があります。

各自がまずは命を守る行動をしてください。