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尾身氏「感染状況1年半の中で最も厳しい」

2021年7月29日 11:42
尾身氏「感染状況1年半の中で最も厳しい」

政府分科会の尾身会長は、現在の新型コロナウイルスの感染状況について「この1年半で、最も厳しい状況にある」と強い危機感を示しました。

尾身会長は、「国民に危機感が共有されていないことが最大の危機だ」として、政府に対し、国民に正しい情報を伝えるメッセージを出すよう求めました。

政府分科会・尾身会長「私はまさに今までの、この1年半のコロナとの対応の中で、最も厳しい状況に今いると思います。したがって政府におかれましても、国民に正しい情報をしっかりと伝えていく、リスクコミュニケーションの面で今まで以上によりよいメッセージの出し方をしていただければと思います」

尾身会長は、今の感染状況について「感染を下げる要素はあまりなく、上げる要素はたくさんある」と指摘。国民がコロナ疲れしていることやデルタ株の感染力が強くなっていること、夏休みやお盆、オリンピックがあることなどを挙げ「今の最大の危機は、国民に危機感が共有されてないことだ」と強調しました。

その上で「危機感が共有されなければ感染がさらに拡大し早晩、医療のひっ迫が今より深刻になる」として、「今は社会全体で危機感を共有すべき時期だ」と訴えました。

一方、政府は、埼玉、千葉、神奈川、大阪について緊急事態宣言を発出することや北海道へのまん延防止等重点措置の適用を検討しています。菅首相は29日、関係閣僚と協議した上で30日にも正式決定する方向で調整を進めています。