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菅首相「救済すべき」 “黒い雨”上告断念

2021年7月26日 17:03

広島への原爆投下後に降った「黒い雨」を浴びて健康被害を受けたとして住民が起こした裁判で、二審の広島高裁の「原告全員を被爆者と認める」とした判決に対し、菅総理大臣は26日、上告を断念する考えを示しました。

広島高裁は、今月14日、「黒い雨」を浴びて健康被害を受けたとする84人の原告全員を「被爆者」と認定し、広島県と広島市に「被爆者健康手帳」の交付を命じる判決を言い渡しました。

この判決に対する上告期限が28日に迫る中、菅総理大臣は26日、「84名の原告について被爆者援護法の理念に立ち返る中で救済すべきである」と述べ、上告を断念する考えを表明しました。

その上で、「直ちに原告に被爆者手帳を交付したい」「同じような事情の方々について救済すべく、これから検討したい」などと述べました。

一方で、判決については、「政府として受け入れがたい部分もある」とも述べていて、政府として談話を出すことを明らかにしました。