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予選敗退の内村航平「もういいのかなと」

2021年7月24日 19:30

種目別・鉄棒に専念して臨んだ4度目の五輪で予選敗退に終わった体操の内村航平選手。競技後にインタビューに応じ、胸の内を明かしました。

以下、一問一答

――今の思い

「米倉(英信)に土下座して謝りたい。本当にそんな気持ち。代表が決まってから強い気持ちでやってきたつもりでしたけど、本当につもりだったのかな。すごくネガティブなことしか今は出てこないけど、やってしまったことは取り返しがつかないので、これ以上五輪で演技することはできない。現実を今は受け止めて、試合も見ていたけど、心ここにあらずみたいな感じだった。後輩たちの演技、亀山のあん馬の演技も見ていてたが、やっぱり代表選考を共に戦った米倉に本当に申し訳ない気持ちしか今は出て来ない」

――演技が終わって後輩たちとハイタッチしていたが、気持ちを託していた?

「それくらいしかできないので。結局男子体操のキャプテンとしても、仕事をしないといけない。見ている中で、『体操するのはもういいのかな』と思っちゃったりしましたね。後輩たちに伝えていかないといけない立場だと思ったし、ましてや4回目(の五輪)ですからね。亀山は初めてですごくいい演技をしていたので、気持ちがすごくこもっていたと思うけど、何か僕はもう違うのかなと思った。やりながら、そんな感じでした」

――トップで団体決勝に進んだ後輩たちにどんな言葉を送りたい?

「僕が団体で(五輪に)出たのは3回ですけど、予選を1位通過したことがないので、初出場でやってのけたのは本当にすごいこと。日本で開催されていて、1年延期もしているし、彼らの演技からすごく気持ちが伝わってきた。心配はいらないのかなと」

――この後は後輩たちのサポートに

「それしかできないので。変にスッキリはしています。これまで準備してきたものを出せなかったのは本当に悔しいしかない」

――テレビの前の皆さんへ一言

「土下座しますよ、それくらい本当に申し訳ないです。でも、もう僕は主役ではないので、団体の4人と亀山が決勝に残っているので、彼らが主役。僕は2連覇していますが過去のこと。彼らがこえていかなくてはいけないところだと思う。それをきょう見させてもらった。すごく良かった」


写真:丸山康平/アフロ