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尾身氏「8月第1週に東京で3千人感染も」

2021年7月21日 10:29
尾身氏「8月第1週に東京で3千人感染も」

東京の7月20日の新規感染者は1387人。“第5波”はナゼ急拡大しているのか。政府分科会の尾身茂会長に聞くと、8月第1週には過去最多3000人近くまで増加するとの見通しが。尾身会長は、夏休みに守ってほしい「3つのポイント」を提言しました。

■尾身会長「8月第1週に東京で3000人感染も」

有働由美子キャスター
「緊急事態宣言が出ましたが、東京の新規感染者は1400人に迫っており、“第5波”に入りました(7月20日時点)。このままいくと、どこまで感染が広がってしまうのでしょうか」

政府分科会・尾身茂会長
「このままのスピードで感染が広がると、約2週間後には2倍になって、いわゆる“第3波”のピークを超えていく可能性が出てきたと思います」

有働キャスター
「8月の第1週には3000人に近い数字になるということでしょうか」

尾身会長
「そういうことです」

■尾身会長提言 夏休みに守ってほしい「3つのポイント」

有働キャスター
「8月にはオリンピックもあり、夏休みはもう始まっていますが、尾身会長はこの夏休みの『3つのポイント』を私たちにぜひ守ってほしいということで提言されました」

【夏休み3つのポイント】
1:都道府県を越える移動は控えめに 小規模分散型で
2:飲食は、「普段会わない人」「大人数」「長時間」は控えめに
3:五輪の応援は、普段会う人と自宅で

有働キャスター
「これを仮に守れないとすると、オリンピックや夏休みの後どうなってしまうから守ってほしいということなのでしょうか」

尾身会長
「確かに今だんだんワクチンの接種率が進んできましたので、医療への負担は徐々に軽減してくると思います。しかし、実は東京では入院の患者が増えています。高濃度の酸素吸入が必要な人も増えており、人工呼吸器を使用しなくてはいけない人も増えています。このままのスピードで感染が広がってしまうと、人流の抑制や接触の機会の抑制ができないと医療の逼迫がまた起きてくる可能性が極めて高いです。「コロナ疲れ」もあると思いますが、あと1~2か月で光が見えてくるので、ぜひここはもうひと頑張りして、医療の崩壊・逼迫をもう一度起こさないようにしていただければと思います。

■“コロナ疲れ”“宣言慣れ”も…「間違いなく、今までで最も厳しい時期」
有働キャスター
「先生方の危機感と比べ、以前のように逼迫した感じを感じられない。この差はどういうところにあると考えますか」

尾身会長
「これだけ長く続くと『緊急事態宣言慣れ』ということで、なかなかもう一度頑張ろうという気持ちになれないことはわかりますし、私もそういう気持ちはあります。ただ残念ながら、この時期は今までの中で最も厳しい時期に来ていると思います。これはもう、間違いなく今までの中で最も厳しい時期に差し掛かっている。この7~8月は特に、夏休み、4連休・お盆、さらにオリンピックが重なります。必ず医療逼迫というようなことが起きる可能性があるので、ここだけは最後に、みんなでもうひと踏ん張りしたいです。そのあとには光が見えると思います。

(7月20日『news zero』より)