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世界の約1割が栄養不足 コロナ影響 国連

2021年7月13日 3:36

国連は12日、世界の人口のおよそ1割が栄養不足に苦しんでいるとする報告書を発表しました。新型コロナウイルスの感染拡大が影響を及ぼしたとしています。

報告書はWFP(=世界食糧計画)などがまとめたもので、去年、世界の飢餓状況が劇的に悪化し、栄養不足の人は最大8億1100万人だったと推計しています。

前の年に比べて1億人以上増えていて、全世界の人口のおよそ1割が栄養不足に苦しんでいるとしています。

栄養不足の人が大幅に増えた理由として、報告書では、新型コロナウイルスの影響を挙げていて、「パンデミックが深刻な不況の引き金となり、食料へのアクセスを脅かした」としています。

また、世界の人口のおよそ3割にあたる23億人以上が、年間を通じて十分な食料を入手できなかったとしています。

国連は、2030年までに飢餓をなくすという目標を掲げていますが、報告書では「世界は重大な岐路にあり、今すぐ行動しなければならない」と危機感をあらわにしています。

写真:FAO