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ファイザー7月後半供給 希望の3分の1に

2021年7月3日 5:35

自治体での接種で使用される新型コロナウイルスのファイザー製ワクチンの、7月後半の供給量は、輸入量の大幅減にともない、自治体が希望する量の3分の1程度にとどまることが明らかになりました。

厚生労働省は、第10クール(7月19日の週と26日の週)に、全国の自治体に対し、合わせて1万600箱、およそ1240万回分のファイザー製ワクチンを供給すると発表しました。

ファイザー製ワクチンの今月の輸入量は、6月に比べて、3割近く減る予定ですが、自治体は、政府の要請に従って、高齢者への接種、さらにはそれ以外の年齢の人への接種計画も早めているため、各自治体が希望する量はむしろ増えていて、第10クールでは全国の希望量はおよそ3420万回分にのぼり、希望の3分の1程度しかワクチンが供給されないことになります。

政府は、第10クールの1240万回分のうち、936万回分について、都道府県別の割り当てを示し、東京都には、およそ101万回分配分されるということです。東京都内の市区町村からはおよそ396万回分の希望が出されていましたので、供給は希望の4分の1程度にとどまります。

さらに、東京都が示した各自治体への配分量をみると、たとえば千代田区は、およそ1万6400回分の希望に対し、およそ5850回分にとどまり、区の担当者は「接種計画に支障をきたしかねない」と懸念を示しています。また、豊島区は接種対象者に対し「予約を8月以降にしてほしい」と呼びかけるなど、各自治体は、作りあげた接種計画の見直しや住民への説明を迫られる厳しい事態となっています。

なお、政府は、先月末までに、全国に配送したファイザー製ワクチンはおよそ1億回分で、高齢者が2回接種出来る量については、すでに送ってあると説明しています。