×

ホストタウン 選手団「おもてなし」の形は

2021年7月2日 9:36
ホストタウン 選手団「おもてなし」の形は

東京五輪の海外選手団のホストタウンで、「おもてなし」が広がっています。豪ソフト選手が滞在するホテルでは、飽きさせない食事を提供し、一般客と接触しない新型コロナウイルス対策を徹底。感染者が出たウガンダ選手団へは、応援動画が寄せられています。


■選手団「おもてなし」感染対策は

東京オリンピックに出場するオーストラリアの女子ソフトボール代表選手団は、来日して約1か月。外に出るのは練習会場との行き来のみで、制限された合宿生活を送っています。

滞在する群馬県太田市のホテルでは、選手らは一般客が使うエントランスとは別の、細い通路からバスに乗り込んでいました。

ホテルのマネジャーに、ディナーで提供したラムチョップステーキの写真を見せてもらいました。マネジャーは「(選手団の方は)お肉が非常に好きなので、47日間宿泊がありますので、飽きさせないような工夫はさせていただいています」と言います。

おもてなしが続く中で、ホテルが徹底しているのが新型コロナウイルス感染対策です。マネジャーは「(一般の)お客様と選手が接触しないように、いかにするか、というところに重点を置いてやっています」と話します。

階段の前に置かれた看板には「関係者以外立ち入り禁止」とあり、選手専用にして一般客が通れないように封鎖しています。

マネジャー
「おもてなしは近くに行ってすることは難しいですが、『感染させない』というところですかね、1番は」

■ウガンダと交流10年 男性の「不安」

一方、来日後にデルタ株(インド型)の感染が判明したウガンダ選手団を受け入れるホストタウンの大阪・泉佐野市。市職員らも濃厚接触者となりました。

その泉佐野市に、ウガンダ産の綿を使ったタオルを製造する奥龍将さんがいます。約10年前からウガンダと交流があり、ホストタウン登録にも尽力しました。

来日前にスマホで交わされた、奥さんと選手団メンバーとのやりとりを見せてもらいました。

奥さん
「ウガンダのコロナの状況はどう?」

メンバー
「(首都)カンパラの感染状況は良くないよ。日本はどう?」

奥さん
「日本も同じく悪い状況だよ」

奥さんは取材に「(当時)ウガンダ国内でのデルタ株のまん延というのは、大統領も危ぐするぐらいの数字で、この(来日)日程で大丈夫かなとか(心配でした)」と言います。

■SNSで「応援メッセージ」募集 

その不安は的中。感染者が出たと聞き、すぐに電話をかけました。「彼からは『まずコロナ出してしまったこと、本当に申し訳ない』という言葉が返ってきて」と奥さん。

落ち込む選手団を励ますため、奥さんはSNSで応援メッセージの募集を始めました。「ウガンダがんばれ~!」と子どもが元気な声援を送る動画や、ウガンダからの「みんな心配するなよ!」という動画が寄せられました。

奥さん
「これだけ大勢の人たちが、君たちの背中を押しているということで、自信を持って大会に臨み、活躍してほしいなと思っているところです」

(7月1日『news zero』より)