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東京“夜の人出”増加…傘さし路上飲みも

2021年7月2日 0:59
東京“夜の人出”増加…傘さし路上飲みも

1日夜、東京都の要請に従い、居酒屋が午後8時で店じまいしていました。

要請に従い営業する居酒屋の第三新生丸店主
「きょう、お客さん4名でしたね。雨の影響もあると思う。話になりません」

店主は、こう話しました。仕事を終えた帰り道では…。

店主
「(この店は要請を)もう全く無視。ずーっと全く無視でやってる」

客は、要請を守らない店に集まっていました。

店主
「ここもね、守ってたけど、全然守らなくなっちゃった」

同じような状況は、雨の渋谷でも見られました。午後10時前、お店の中には沢山の客がおり、お酒を飲んでいるようでした。屋根の下では、若者たちが、雨を避けてお酒を飲んでいました。

コンビニの前では、傘をさしながらたむろしている人たちがいました。手にはお酒のようなものがありました。若者たちは、傘をさしてでも酒を飲んでいました。

都内の繁華街の夜の人出は、緊急事態宣言が解除されて以降、急激な右肩上がりを続けていて、解除からの10日で、21.5%も増えています。

    ◇◇◇

1日、新たに確認された都内の感染者は、673人です。先月24日より103人増え、12日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。また、直近の新規感染者数の9割以上が50代以下であることも明らかになりました。

こうした中─。

東京都・小池知事
「きのう、退院し、当面テレワークでの公務を行っていかなければなりません」

1日、小池知事は、テレワークで公務に復帰しました。

東京都・小池知事
「第3波を超える急激な感染の拡大が、危惧をされるところであります」

時折、かすれ声になりながら、都のモニタリング会議に参加しました。専門家からは、具体的な数字をもって強い危機感が示されました。

国立国際医療研究センター・大曲貴夫医師
「(新規陽性者数の)増加比は3週連続で、大きく上昇している」

東京はすでに、「直近1週間の10万人あたりの感染者数」と「療養者数」は、緊急事態宣言発出の目安とされるステージ4です。そして、現在ステージ3の病床使用率についても─。

コロナ患者の対応にあたる、あそか病院・白石廣照医師
「宣言が明けるちょっと前から満床になっています」

軽症・中等症の新型コロナ患者を受け入れている都内の病院では─。

白石医師
「こんにちは、主治医の白石です。どうですか?体調は?」
コロナ患者
「いま熱があって。体調は大丈夫です」

14床あるベッドは、宣言が明ける少し前から満床状態です。入院患者も6月に入り、20代、30代の若者が目立ってきたといいます。さらに─。

コロナ患者の対応にあたる、あそか病院・白石廣照医師
「今週はじめにかけまして、デルタ株(インド型)の患者が、2人ほど見つかりました。今後デルタ株(インド型)が増えていくのではないかと推測されます」

デルタ株(インド型)への置き換わり─。

東京都医師会・猪口正孝副会長
「(病床ひっ迫の懸念について)かなりデルタ株(インド型)で感染のスピードが増しそうですから、そのことを考えると決して楽観できない」

1日は、過去3番目の多さとなる、47人のデルタ株(インド型)感染を確認しました。

デルタ株クラスターとなっている都内の中学校では、新たに3人と家族4人の感染が判明し、これで、あわせて25人になりました。20代の男性は、8人の会食で感染していました。

また、1日、都内では、2人の死亡が確認されましたが、そのうちの1人はデルタ株の患者であることがわかりました。

    ◇◇◇

感染状況が悪化の一途をたどる中、まん延防止等重点措置の期限が10日後に迫ります。

菅首相は─。

菅首相
「まん延防止措置を継続するのか、あるいはとりやめるのか、あるいは緊急事態宣言とか、来週でも決めなきゃならない状況にある」

まん延防止措置の延長や、4度目の緊急事態宣言の可能性に、新橋の居酒屋からは─。

要請に従う居酒屋
「冗談じゃないよ。ふざけないでくれよ」

これまでは要請に従ってきましたが、もう我慢の限界ということです。

要請に従う居酒屋
「(延長とか)決定したら考えようとは思いますが、申し訳ないけど無視という選択肢もでてきますよね」

    ◇◇◇

新たに確認された全国の感染者数は、1751人です。国内の感染者数の累計は1日、80万人を超えました。

7月1日放送『news zero』より。