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うなぎ関連商品の人気高まる 冷凍うな丼も

2021年6月29日 20:10
うなぎ関連商品の人気高まる 冷凍うな丼も

土用の丑の日までおよそ1か月となる中、今年は巣ごもり需要の影響で、関連商品の人気がうなぎ上りになっています。またコロナ禍を意識した、新たな業態の飲食店も登場しています。

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炭火でこんがりと焼かれていたのは、特製のタレが染みこんだうなぎです。東京・渋谷にあるお店で、店一番の人気メニューだという、うな丼など、うなぎを使った料理をリーズナブルな価格で楽しめるといいます。実は新業態の店舗だといいます。それは─。

宇奈とと笹塚店 店長「カウンター席で、立ちで食事を食べられて、密にならないように」

そう、カウンター席のみの立ち食いスタイルです。さらに、料理が提供されるのは注文してから5分ほどということもあり、長居せずに短時間で食べられるのが特徴だといいます。

「リーズナブル。うなぎにしては早くて、よろしいんじゃないですかね」
「早かった。すぐに出てきた」

といった声が聞かれました。先週オープンして以降、客足は上々だといいます。

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土用の丑の日までおよそ1か月後となる中、うなぎはふるさと納税の返礼品としても人気だといいます。ふるさと納税サイト「さとふる」では、6月第一週の「うなぎ」の返礼品を希望する寄付の申込件数が、去年に比べて10倍以上に増加したといいます。

一色うなぎ漁業協同組合・加工課 稲垣昌利課長補佐「多いですね、例年に比べて。(例年より)20パーセントぐらい増えてますかね」

その理由については─。

一色うなぎ漁業協同組合・加工課 稲垣昌利課長補佐「巣ごもりの状況と、うなぎ自体が、2年ほど前よりは稚魚が豊漁で、単価がちょっとお手頃になったせいじゃないかなと」

さらに、うなぎ人気は他にもあります。自然豊かな高知県四万十町で育った「四万十うなぎ」を丸ごと1本使った缶詰です。これまで年間2000個ほどの販売でしたが、2020年度には8000個以上になりました。今年度も同じペースで伸びているといいます。
黒潮町缶詰製作所 広報営業担当・友永公生さん「コロナの影響は大きいと思いますね。買いだめしやすいじゃないですか」

缶詰のため、常温で保存できることも大きいといいます。

黒潮町缶詰製作所 広報営業担当・友永公生さん「うなぎが丑の日に売れ行きがいいっていう実績がなくて、あまり丑の日を意識して販売してなかったんですが、今年はずっと上振れしてきているので普段よりは多めにつくって」

丑の日が近づくにつれ、さらに注文数が増えるのではと期待しています。

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茨城県笠間市にある、うなぎ専門店では新たな商品を開発しました。

うなぎ量深 馬場万作店主「蒲焼きとご飯が一体化している商品。電子レンジで、2分で召し上がれる」

ご飯とうなぎがセットになった冷凍のうな丼です。「うなぎ元気玉」と名付けたこの商品は、本格的な味を手軽に楽しんでもらおうと開発されました。その背景には医療従事者への支援があるといいます。

うなぎ量深 馬場万作店主「元気玉は(1つ)600円なんです。その1つをお客様に買っていただくと、そのうちの100円を医療従事者に届けるというプロジェクト。その6個お買い上げいただくと600円。その600円で元気玉1個なので、1個を送れる、医療従事者に」

売り上げで医療従事者を元気づけようというこのプロジェクトで、今月には和歌山県の病院に届けられ、笑顔の写真が送られてきたといいます。

うなぎ量深 馬場万作店主「私たちが考える以上の命と向き合っている仕事だと思うので、休憩の時でもほんの一瞬でもいいから、元気玉を召し上がった時にほっとしてもらいたい」

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いろいろ例年以上に高まる、うなぎ人気は、今後もさらに続きそうです。