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進化した「防災食」そうめんにデザートも…

2021年6月28日 21:46
進化した「防災食」そうめんにデザートも…

28日、九州南部では一時、強い雨が降りましたが、いざという時に役立つ“防災食”が進化しています。暑い中でも食べやすいそうめんや甘いデザートが登場しているほか、子供向けの商品も注目されています。

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梅雨本番をむかえている日本列島。停滞している梅雨前線は、九州南部や伊豆諸島で大雨をもたらすおそれがあります。      
この季節、警戒が必要となる自然災害。“いつ”、“どこで”起きてもおかしくないからこそ、備えておきたい防災食。その防災食が、いま、進化しています。

尾西食品・商品開発部 味方裕佳さん
「非常時にお湯か水を注ぐだけで食べられるCoCo壱番屋さん監修のカレーライスを開発しました」

定番のあの味“ココイチカレー”の防災食を開発。長期保存が可能なお米「アルファ米」が入った袋にお湯を注ぎ、パッケージの袋をかぶせ、ルーのパウチを一緒に温めます。

15分待てば、ホカホカのごはんに。最後にルーをかければ完成。

そのお味は…

記者
「お米はもちもちとした食感で、カレーは具材にもちゃんと味が染みこんでいるので、まろやかな味わいです」

5年の長期保存ができる“防災食のカレー”。

尾西食品・商品開発部 味方裕佳さん
「(非常食を)知らない方の方が多くて、どんな物かわからない方も、“ココイチさん”のブランドがあることで、安心して食べていただけるかなと」

“夏の定番商品”も防災食になっています。

そうめん「揖保乃糸」の「防災食セット」。袋を開けると、麺やスープの他に、折り畳み式容器やお箸がセットになっています。

お湯なら3分、水だと20分でそうめんが作れます。この商品が開発されるきっかけになったのが…

マルキ 八木裕三社長
「東日本大震災、それがきっかけになりました。その当時、原型となるものを(被災地に)送らせていただいたら、結構好評であったと」

10年前の東日本大震災。宮城県仙台市で被災した知人にあたたかいそうめんを送ったところ、喜ばれたといいます。

それを機会に、5年間の長期保存ができるように改良したということです。

マルキ 八木裕三社長
「被災地で汗をかかれたりする場合に、塩分がとれない場合はこのにゅうめんで十分とっていただける。食べて“ホッ”としていただける」

長期保存できる食品は他にもあります。

都内のメーカーが展開する「IZAMESHI」。魚料理や、煮物といった家庭料理など、およそ50品以上の種類があり、さらには、スイーツも。

記者
「もちもちした食感で、あんこもとても濃厚な味わいです」

お湯やレンジを使わずに食べられる商品がほとんどで、食が単調になりがちな災害時に活用してほしいということです。

愛知県豊川市では、子供も避難しやすいように、ご当地キャラクターを使ったグッズを販売。

豊川市観光協会・専務理事 平賀菜由美さん
「中がフワフワしていて、表面も柔らかいんですね。ギュッと抱きしめたり」

一見、普通のぬいぐるみに見えますが、実は子供用の防災リュック。中に必需品を入れておくことはもちろん…

豊川市観光協会・専務理事 平賀菜由美さん
「主に癒やしですね。お子さんが震災に遭ったりして、心が寂しい時に、いつもそばに自分のお気に入りの物を置いてもらえたらいいなと」

当初は100個限定での販売でしたが、数日で完売に。より多くの人に使ってほしいと、再販の予定だということです。

いざという時の「防災グッズ」。何かが起きる前に備えておく事が重要です。