×

米 独立記念日までの成人7割接種は困難に

2021年6月23日 21:04

アメリカでも若い人のワクチン接種が重要になっています。バイデン政権は来月4日の独立記念日までに、成人の7割が少なくとも1回の接種を受けるとの目標の達成は、難しいとの見通しを示しました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。

 ◇◇◇

■インド 地方の村ではワクチン接種めぐり難航

(インド感染者 3002万8709人
     死者   39万 660人
 ※米ジョンズ・ホプキンス大 23日午後5時)

世界2番目のおよそ3000万人が感染したインド。地元メディアによりますと、21日から18歳以上の国民全員が無料でワクチンを接種できるようになったということです。

ニューデリーの住民「とても良いことです。ワクチンを打たないと 新型コロナに打ち勝つことはできない」

インドでは、21日には、1日の接種回数が850万回を超えるなど、ワクチン接種を加速。新規感染者数は先月には1日40万人を超えたものの21日にはおよそ4万人にまで減少しています。

一方、地方の村では。

医療従事者「接種すれば安全ですよ」

村の住民「神様が私を守ってくれる。ワクチンは守ってくれない」

医療従事者が村の人々にワクチン接種を勧めていますが、説得がうまくいかないケースも。

医療従事者「村人には新型コロナの存在を信じない人もいます」

インドでは、およそ17%が少なくとも1回のワクチン接種を終えています。

 ◇◇◇

■アメリカ 独立記念日までの成人7割接種は困難に

(アメリカ感染者 3356万5294人
      死者   60万2462人
 ※米ジョンズ・ホプキンス大 23日午後5時)

世界最多の3300万人以上が感染したアメリカ。

ホワイトハウス・ザイエンツ調整官「全ての成人の7割が少なくとも1回の接種を受けるには(独立記念日から)さらに数週間かかる」

来月4日の独立記念日までに成人の7割が、少なくとも1回の接種を受けるとの目標を掲げているバイデン政権。22日、達成は難しいとの見通しを示しました。その理由は。

ザイエンツ調整官「国が努力すべきなのは18歳から26歳だ」

ホワイトハウスのザイエンツ調整官は、多くの若者は、新型ウイルスは自分に無関係だと感じていると、若者の認識の甘さを指摘。接種をよびかけました。

一方、ニューヨークでは、マスク着用やソーシャルディスタンスなど、感染対策を行いながら市長選に向けた候補者を選ぶ予備選挙が始まりました。

すでに10人以上が乱立する混戦となっていて、経済回復や治安対策などパンデミックからの復興が大きな争点となっています。

 ◇◇◇

■ロシア モスクワでは飲食店の利用を限定すると発表

(ロシア感染者 536万8513人
     死者  13万 895人
 ※露コロナウイルス対策本部 23日発表)

530万人以上が感染したロシア。急激な感染拡大が続くモスクワ市は、28日から飲食店の利用を、ワクチン接種を受けた人や6か月以内に感染した人などに限定すると発表しました。中には、一足早くワクチン接種者のみの入店に踏み切った店も。

レストランの担当者「これは私たちだけでなく、国やビジネス全体にとって重要です」

ロシアでは去年12月から接種が始まったもののワクチンの安全性への警戒感が根強く、2回の接種を完了した人はおよそ11%に留まっています。

突然決定した規制にまちの人は。

モスクワ市民「多くの人が反対すると思うが、正しい対策だと思う」「ワクチンはナンセンス。接種しない」

インド型変異ウイルスの感染拡大で、モスクワの新規感染者は19日には9120人と過去最多を更新。プーチン政権は、接種率の低さが感染拡大の原因の一つとみています。

大統領報道官は、「ウイルスへの抗体を持たない市民は、周りに危険をもたらす可能性があるため何らかの差別は避けられない」と述べていて、新たな制限の導入で接種を加速させたい狙いがあるものとみられます。

 ◇◇◇

■中国 パンダが接種よびかけも

(中国感染者 9万1653人
    死者   4636人
 ※中国・衛生当局 23日)

9万人以上が感染した中国。ワクチン接種を推進する中、上海では、パンダの着ぐるみがワクチンを接種?!実は、上海市の一部の地域では、パンダの着ぐるみをワクチン接種宣伝大使に任命。ショッピングセンターで接種をよびかけました。

衛生当局によりますと、19日までの中国の接種回数は10億回を超えたということです。

 ◇◇◇

世界では、1億7900万人以上が感染し380万人以上が死亡。

(世界感染者 1億7916万9681人
    死者    388万2671人
 ※米ジョンズ・ホプキンス大 23日午後5時)

少なくとも1回のワクチン接種を終えた割合は、クウェートとカナダがおよそ67%、世界全体では22%、日本はおよそ19%となっています。