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「職域接種」大学が“商店街”を受け入れ

2021年6月23日 20:05
「職域接種」大学が“商店街”を受け入れ

1か月後に迫った東京オリンピック。安心安全の大会に向け、急がれるのがワクチン接種です。

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23日朝、日本テレビの情報番組に生出演した河野ワクチン接種担当相。

河野ワクチン接種担当相
「(今月上旬に)総理が『10月から11月にかけて全部終わらせろ』という新たな指示が来ましたので、今の(接種)スピードをしっかり維持していければできると思います」

今の接種スピードを維持すれば、10月から11月に希望する全ての人にワクチンが打てると話しました。

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今、職場や大学などで行われている「職域接種」。接種開始から3日目となった日本体育大学では、23日も多くの大学生がワクチン接種を受けていました。

Q.もう(ワクチン接種を)受けたという人はどれくらいいますか?

学生
「は~い」

Q.全員?

学生
「はい!さっき受けました」

接種が進む中、大学へとやってきたのは、地元の商店街で働く60代の母親と30代の娘です。

娘(30代)
「仕事の合間でパっと(ワクチン接種に)来られたので、これで免疫が作れるようになったらいいな」

大学では、地元の商店街で働く住民らの接種も受け入れているのです。薬屋で働く親子も、大学生に交ざって接種を受けました。

「指先しびれませんか?」

地元の商店街で働く人
「大丈夫です」

日体大では7500人分のワクチンを確保していますが、学生などに調査したところ、870人が“打たない”と回答。そこで、余るワクチンを無駄にしないよう、お世話になっている地元の商店街の住民らに接種を受けてもらうことにしたといいます。

桜新町商店街振興組合 高橋秀樹理事長
「ワクチンを受けていない(商店街の)スタッフもいっぱいいましたので喜んでいます」

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ワクチンを巡って助け合う動きは大手企業でも。

23日、職域接種が行われたIT大手のDeNA。接種を受けていた人の中には…

ベンチャー企業の社員
「小さい規模の会社にとっては非常にありがたい機会。大規模な企業と違って職域の接種機会は自分たちではなかなか作れませんので」

DeNAでは、近隣で働くベンチャー企業の接種も同時に行っているのです。

ディー・エヌ・エー 南場智子代表取締役会長
「地域全体の不安を取り除くっていうのもありますけど、ベンチャーを応援したい」

ワクチンが行き渡り、日常を取り戻せる日はいつになるのか。

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「90分以内、2人まで」、これらの条件などを守った飲食店に限り、21日から酒類の提供が再開されている東京都。

元々、“ひとり焼き肉”を推奨している焼き肉店では、“あるプラン”を新たに始めました。

焼肉ライク 高橋礼次部長
「1名様または2名様限定で60分間飲み放題550円」

「多くの人に、解放感を味わってほしい」と始めた、550円で1時間、お酒が飲み放題になるプランです。

飲み放題のお客さん
「今回、緊急事態宣言明けたっていうことで飲んでみようかなと」

一方、酒を提供する条件に苦しむお店もあります。

元々、時間無制限で日本酒が飲み放題になる居酒屋。緊急事態宣言中は休業していて、22日から、ようやく営業を再開しましたが…

サケラバ 古澤純生さん
「1杯いくらという形でスタイルを変えてやっていかないと、今のところはちょっと(経営などが)やっていけないので…」

時間が制限された飲み放題では集客が望めず、1杯ずつでの提供を始めたということです。