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脱毛などあった感染者3割超で半年後も症状

2021年6月18日 3:53

新型コロナウイルスの感染者で、疲労感や脱毛などの症状があった人の3割以上で、半年たってもそれらの症状がみられたことが厚生労働省の研究班の調査で明らかになりました。

去年1月から今年2月に新型コロナ陽性と診断され入院した男女522人を対象に行った自覚症状に関する調査の結果が、公表されました。

それによりますと、診断されてから半年後の自覚症状を聞いたところ、疲労感・けん怠感があった人は21パーセント、息苦しさがある人は13パーセント、思考力・集中力の低下、また睡眠障害がある人はそれぞれ11パーセント、脱毛の症状がある人は10パーセントいました。

そして、入院中に疲労感・けん怠感、息苦しさ、筋力低下、脱毛などの症状があった人の3割以上で診断から半年後も、それらの症状が残っていることが分かりました。

一方、別の研究班が、今年2月から5月にかけて、軽症や中等症の20歳から59歳の251人を対象におこなった味覚やにおいの障害に関するアンケートでは、味覚やにおいの障害があるという自覚があった人の1か月後の改善率は、においの障害で60パーセント、味覚障害で84パーセントで、コロナの治癒にともない、多くの人で早急に障害が消えたことが分かったということです。

また、においの障害を自覚する人の多くが、においの検査で正常値以下を示しましたが、味覚障害があるという人の多くが、味覚の検査では正常だったということです。研究班は、「多くの味覚障害例はにおいの障害にともなう風味障害の可能性が高い」と分析しました。