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“食品ロスを減らす”小さくて新しい心がけ

2021年6月12日 15:51
“食品ロスを減らす”小さくて新しい心がけ

まだ食べられるのに捨てられてしまう食品の量は、年間約600万トンにも。食べ物を買うとき、食べるときのちょとした心がけで、食品ロスを減らすことができそうです。

■買ってすぐ食べるなら「てまえどり」

コンビニエンスストアでは2021年6月から、おにぎり売場などに、あるポップがつけられるようになりました。商品を手に取るときに目に入るよう設置された緑色のポップ。「てまえどり」と書かれています。

これは、農林水産省や環境省など政府と、大手コンビニ各社が取り組んでいるキャンペーンで、「買ってすぐに食べるなら、棚の手前にある商品を取りましょう」と「てまえどり」を呼びかけています。

■国民全員、毎日お茶碗1杯分のご飯を捨てている

まだ食べられる食品が捨てられてしまう「食品ロス」。取り組みが始まった背景にあるのは、売れる前に賞味期限が切れてしまった食品が大量に捨てられているという現実です。

農水省と環境省が2018年に行った調査によると、日本では1年間に600万トンが「食品ロス」として捨てられています。これは国民全員が、毎日お茶碗1杯分のご飯を捨てている量に相当します。

■家庭からの「食品ロス」を防ぐには?

食品ロスを減らす工夫は、商品を購入するときだけではなく、家に持ち帰った後にも。

せっかく買った食材を冷蔵庫の奥にしまって忘れてしまい、賞味期限を過ぎてしまった、という経験のある人も多いと思います。買った食品をうっかり無駄にしてしまわないために活用できるのが、「賞味期限を管理できるスマートフォンのアプリ」です。

アプリでは、食品をカメラで撮影したり、賞味期限を入力したりすることで、家にある食品の種類と賞味期限を管理することができます。中には食品のバーコードを撮影するだけで自動的に賞味期限を割り出すアプリもあります。

さらに、賞味期限の近い食品から効率的に食べられるよう、献立を提案する機能がついたものもあります。2021年5月にサービスを開始した「Frish」を運営する室伏さんは、「食品を効率的に使う方法で頭がいっぱいになることなく、料理を楽しめる世界をつくりたい」といいます。

商品を買うときや、料理をするとき。日々の生活の中にも、食品ロス削減に向けて取り組めることはまだまだありそうです。