アメリカのバイデン大統領は９日、トランプ前政権による中国系の動画投稿アプリ『ＴｉｋＴｏｋ』などの利用禁止措置を、撤回する大統領令に署名しました。一方で、代替策を検討するとしています。

トランプ前大統領は、ＴｉｋＴｏｋや、同じく中国系の対話アプリＷｅＣｈａｔなどについて、アメリカの利用者の個人情報が中国政府に流出する可能性があり、「安全保障上の脅威」になるとして、国内での利用を禁止する大統領令を出していました。

バイデン大統領はこれを取り下げる一方、商務省に対し、「敵対する外国勢力のアプリについて、さらなる調査を指示する」としました。

トランプ氏の大統領令に対し、法的根拠が脆弱（ぜいじゃく）だとして、各地の裁判所で一時差し止めの命令が相次いでいたことも踏まえ、個人情報流出を防ぐ代替策を検討することにしています。

バイデン大統領は大統領令で、「証拠に基づく厳格な分析によって脅威を評価する」としていて、トランプ前大統領との対応の違いを強調しています。