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渡嘉敷「だって悔しい」五輪断念の真相激白

2021年6月4日 1:19
渡嘉敷「だって悔しい」五輪断念の真相激白

日本バスケットボール協会は1日、女子の東京五輪代表候補選手による第5次強化合宿(6月1日~13日)の参加メンバーを発表し、この合宿からエースの渡嘉敷来夢選手がメンバー外となることが決まりました。

2020年12月に右膝前十字じん帯断裂の大けがをした渡嘉敷選手は、復帰を目指しリハビリを続けてきましたが、今回のメンバー発表で正式に東京五輪挑戦は断念。この2日後の3日、日本テレビのインタビューでその真相を初めて語りました。

――五輪断念はどのように決断しましたか

渡嘉敷「この間の合宿(5月14日~23日)は膝の調子が悪くて、あまりリハビリがうまくいっていませんでした。自分自身は5月末、6月の頭くらいには対人以外のバスケットボールのプレーができていたらいいなと思っていたんです。でも現実的にバスケットボールのプレーに入れる膝の状況でもなかったし、走ったり跳んだりとかはしていたけど…、最後は自分で『ちょっと厳しいんじゃないかなと思ってきました』と(チームスタッフに伝えた)。そういう感じです」

――自分自身で決めた決断でしたか

渡嘉敷「最後はそうですね。このままズルズルいっても、逆に(代表候補の)人数が絞られれば絞られるほど『何がなんでも残りたい』という気持ちが出てくるんだろうなと考えたり、自分自身、本当にすごい葛藤していました」

渡嘉敷選手がこの東京五輪断念を決断するにあたり相談した一人が、高校時代からの親友で今も同じチームでプレーする岡本彩也花選手(30、ENEOSサンフラワーズ)。

渡嘉敷選手は電話で思いを伝えたと言います。

渡嘉敷「私が泣きながら『もう(五輪断念の)決め時かなって思っている』という話をしたときに、レア(岡本選手)なりに思っていることを全部ぶつけてきたって感じでしたね。『タク(渡嘉敷選手)は自分のためにやってる、頑張ってるって言ってるけど、こっちから見たら何をそんなに自分を酷使してやってるんだろう、結局人のために頑張ってるんじゃないかなって。そんな苦しんでまでやってほしくない』っていうのをお互い電話しながら泣きながら(話しました)」

また、日本代表を離れるときは、一部の選手にしかチームを離れることを話せなかったと言います。

渡嘉敷「言えなかったです。泣いちゃうと思ったから。だって悔しいですもん。『頑張ってね』とか言いたくない! 自分が頑張りたいもん。やっぱり一緒にコートに立ちたかったです。でもベストを尽くしてほしいですね。今まで苦しい練習とか大変な姿、裏の部分までみんなが頑張っている姿を見ていたので」

復帰時期は10月開幕のWリーグを目指している渡嘉敷選手。さらにその先には次のパリ五輪へ再び挑戦することも明かしました。

渡嘉敷「たくさんの方が自分をサポートしてくれたので、それを恩返しするのはコート上で自分が元気にパフォーマンスすることだと思っています。けがをする前よりもいいパフォーマンスができるように、元気な姿で皆さんとまたお会いできたらなと思っています。パリ五輪に向けてやっていこうと思っているので、しっかりとそれに向けてコンディションをまた作っていきたいなと思っています」

写真提供:ENEOSサンフラワーズ