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中国で賞賛…“日本発”高速鉄道マップ

2021年6月3日 22:14
中国で賞賛…“日本発”高速鉄道マップ

最近、中国のインターネット上で、日本発のある「地図」が話題になっています。それが、「中国国鉄都市間 所要時間マップ」。

図面には、中国の主要都市の名前が縦横均等に整列し、赤や青のラインがその都市間を結ぶシンプルなデザインとなっています。赤のラインは“中国版新幹線”の高速鉄道、青のラインは在来線を表しており、横の数字はそれぞれの所要時間を示しています。

しかし、本家の中国ではこれまでこうしたシンプルな図は珍しかったようで、中国のネットユーザーから「実用的だ」「シンプルで分かりやすい!」「これはいいものだ、保存した」などと賞賛の声があがりました。

制作したのは、日本で独自に中国の鉄道時刻表を作り、鉄道旅行の魅力を発信している「中国鉄道時刻研究会」。5月16日、研究会のツイッターに画像をのせ、「ほとんどの都市が網の目のように高速鉄道で結ばれているのが特徴です」などと紹介しました。

すると、図面のほとんどが漢字と数字表記だったことから中国の人たちにも広く知れ渡ることに。ツイッターには、中国語で好意的なメッセージが次々と寄せられるなど思いも寄らぬ反響を受け、研究会では急きょ、中国語版のマップも作成したといいます。

ただ、デザインをわかりやすくシンプルにすれば、実際の地図とはずれが生じることも…中国のネットユーザーの中には上海と合肥の位置関係にツッコミをいれる人もいましたが、感謝の声も続々と寄せられています。

海を越えた反響について、中国鉄道時刻研究会の主宰者は、「ここまで盛り上がるとは思いませんでした。中国でも注目されて非常にうれしいです」とコメント。

そんな中、こんな“悩み”も教えてくれました。

「時刻表を作成して7年目ですが、路線図のページが当初の3倍に増えました。中国の路線がどんどん増えるので、スペースが足りなくなります」

今回、対象とした中国の高速鉄道網は、中国全土を網の目のようにカバーすることを意味する「八縦八横」と表現されています。

今後も急ピッチで拡大していく予定で、2020年末時点で、総延長距離はおよそ3万8000キロだったものが、2035年には2倍近いおよそ7万キロに延ばす計画も進んでいます。

■画像提供:中国鉄道時刻研究会