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大量廃棄も“夏野菜”急激値上がり 原因は

2021年6月3日 20:29
大量廃棄も“夏野菜”急激値上がり 原因は

きゅうりの価格が平年と比べ7割以上高値となっています。先月のグズついた天気の影響で、大量のきゅうりを廃棄せざるを得ない農家も出てきています。

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千葉県松戸市にある農園。ビニールハウスの横の山の中から出てきたのは。

きゅうりを栽培する戸張恭隆さん「これ、きゅうりになりますね」

病気になってしまったため廃棄したきゅうりです。

戸張恭隆さん「こちらのきゅうりとかもそうなんですけど」

その数、実に。

戸張恭隆さん「ここに1400本入っていましたね」

苗の本数でいうとおよそ1400本分。出荷の直前で、ハウス2棟分を廃棄したといいます。原因は。

戸張恭隆さん「5月の中旬の雨で、どんどんどんどんきゅうりの状態が悪くなって」

先月、関東では雨や曇りのグズついた天気が多く、日照不足の影響で病気が広がってしまったといいます。

戸張恭隆さん「今年はこうなってしまったんですけど、来年はもうこうならないように」

急きょ、露地での栽培に切り替えましたが、出荷量の大幅減は避けられないといいます。

影響を心配しているのが、「冷やし中華」が名物の中華料理店です。彩りやシャキッとした食感。きゅうりは欠かせないといいます。しかし。

揚子江菜館四代目店主・沈松偉さん「この1週間、2週間でまた急にあがりましたし。つらいでしょ」

東京都の市場でのきゅうりの価格は、平年と比べ7割以上も高値に。夏に需要が高まるほかの野菜も高値となっています。3日、都内の青果店ではレタス1玉が。

クィーンズファーム専務取締役・荒巻秀俊さん「先週月曜日98円。きょうは198円になっている」

198円と、わずか10日ほどで倍以上に。198円で売っていたナスも、3日は258円。全国の産地でも日照不足に見舞われ、多くの夏野菜が急激に値上がりしているといいます。

お客さん「先ほどきゅうり買おうとしたら、すごく値上げしていて。それで買えなかったですね」

野菜選びに悩むそんな人には、農水省によりますと、キャベツは生育が順調で、今月は安値で推移する見込みだということです。