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あすから宣言延長 再開予定が一転休業も

2021年5月11日 19:50
あすから宣言延長 再開予定が一転休業も

12日から緊急事態宣言が延長され、愛知と福岡が追加されます。東京では、925人の感染が、確認され、感染拡大に歯止めがかかっていません。

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緊急事態宣言中の東京で11日、新たに感染が確認されたのは925人。火曜日の感染者が900人を超えるのは、1月26日以来です。

大阪府では新たに974人の感染を確認。亡くなった人は55人で過去最多を更新しました。そして12日から緊急事態宣言に追加される愛知県では、過去最多の578人の感染を確認。

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こうした中、休業要請を巡り新たな問題が。東京、上野にある東京国立博物館。11日まで臨時休館となっていましたが、12日から営業再開を予定していました。

文化庁は美術館や博物館は感染リスクが低いとして、国立科学博物館や東京国立近代美術館など、5つの国立の施設で12日から営業再開するべく準備していました。

これに待ったをかけたのが東京都。小池知事は引き続き人流を抑制し感染対策を講じていくことが不可欠と、休業を継続するよう文化庁に要請したのです。国と都で分かれた見解。

萩生田文科相「感染拡大にはそんなに影響ないんじゃないかと。美術館で大声出している人いませんし」

線引きをどうするかは東京都と協議すると話しました。一方の小池知事は国の特措法に基づいて休業要請していると強調。

東京都・小池知事「これ国の法律に基づいてやっていることなので、ご協力をお願いしたい」

都民や利用者は。

都民「(再開は)微妙ですよね。変異株とかがすごく怖いので。賛成という感じはないかな」「ずっと閉館だと日本の文化がだんだん廃れてしまうんじゃないか」

そして協議の結果、政府は東京都の要請を受けて5つの施設の休業を継続することを決めました。

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その一方で営業再開に向けた動きも。都内にある「屋内型テーマパーク」では、12日の営業再開に向け、アトラクションの試運転が行われています。テーマパークでは条件付きながら、12日から営業を再開できるとあり、その準備が進められていました。

東京ジョイポリス・大屋勝海館長「再開前と同じく徹底した感染予防策を行っていますので、そこはこれからも徹底して行っていきたい」

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東京・浅草にある遊園地でも、営業再開に向けた準備が。

花やしき施設運営部・肥後修さん「遊園地としては全面的に再開するんですが、中のゲームコーナーは東京都の要請に従い、一部クローズしながらの営業になります」

遊園地は開くもののゲームコーナーは休業。お酒の提供や持ち込みも禁止して対応するといいます。

肥後修さん「小さいお子様に楽しんでいただく遊園地なので。家族の方はまだまだ出控えの傾向にあるのかなと。実際開けてお客様に来ていただけるかというのは不安がある」

お客さんが来てくれるのかとの不安もあるといいますが、しっかり準備して対応したいと話します。

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12日からの再開に向けて、準備している場所はここにも。

国立演芸場・廣瀬哲也支配人「落語協会のこちらの5人の方々が新しく真打ちになられましたので、そのご披露をする公演でございます」

落語協会などによりますと、国立演芸場や浅草演芸ホールなど休業していた都内6つの演芸場が、12日から興行を再開。11日はその準備が行われていました。

廣瀬哲也支配人「(客席を半分の)150席に制限して公演することにしております。お客様の笑顔だけでも見せていただければなと思っているところでございます」

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東京都では12日以降も休業要請が続く百貨店。ただ大手百貨店では、休業の対象に含まれない「生活必需品」の範囲を見直し、営業が拡大されます。

高島屋では衣料品も生活必需品と判断し、12日から売り場を再開。松屋銀座はキッチンやリビング用品、寝具などを扱う売り場を「客からの要望が多かった」として再開することを決めました。

三越伊勢丹も12日からリビング用品の売り場を開けることを決めたほか、今後、雑貨などほかの売り場も再開するか検討しているということです。