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eスポーツとモデル「二刀流」の18歳女性

2021年4月29日 12:14
eスポーツとモデル「二刀流」の18歳女性

芸能事務所に所属しモデルとして活動する傍ら、プロのeスポーツ選手を目指す大友美有さん(18)。大会に出場するために下した決断や数ある選択肢の中から二刀流を選んだ理由とは。彼女の熱い思いに迫りました。

先月卒業式を迎えた大友美有さん(18)。彼女は2つの顔を持つ大学生です。2019年に行われた女子高生ミスコンのファイナリストで、現在は芸能事務所に所属し活動するモデルです。そして、もう1つの顔は…『eスポーツ選手』でもあるんです!

eスポーツとは、『エレクトロニックスポーツ』の略でコンピューターゲームなどで勝敗を競い合うスポーツです。そのeスポーツは世界中で注目。2019年に行われた大会の賞金総額はなんと約110億円。テニス四大大会の1つウィンブルドン選手権の賞金総額が約51億円ということからも、その規模の大きさがうかがえます。この大会で優勝したのはアメリカの16歳の少年。優勝賞金約3億2600万円を獲得するなど大きな盛り上がりを見せています。

日本国内でもeスポーツ人気は徐々に高まり、、2019年に国民体育大会、いわゆる国体で初めて採用されました。eスポーツ選手の大友さんは魅力をこう語ります。

大友美有さん「eスポーツって自分と全く違う考え方の人たちに出会うことができたり、年齢層が違う人たちと出会うことができたり、そういうところにも面白さを感じて、みんな考え方が違うと思うんですよ。それを話し合って1つにまとめて一つの道に進んでいく、最終的に一つの道として進んでいくっていうその過程が自分はすごく好きです」

一般のスポーツと同じく、チームを組み勝敗を競うため、チームワークが重要になるeスポーツ。そんな人気の競技に取り組む大友さんは、5歳のころからパソコンゲームに触れ、6歳の時には1人でタイピングができていたそうです。幼いころは水泳などの習い事に通い、これまでにバスケやテニスなどたくさんのスポーツに取り組んできました。

高校に入学すると学年5位以内という優秀な学業成績を収め、スポーツでも地区大会に出場するといった高校生活を送っていたそうです。

しかし、「30時間以上(連続で)ゲームをしたこともある」と言うほどゲームが大好きな大友さん。その思いが高じて高校1年生の時に大きな決断をします。それは…『転学』。

大友美有さん「好きなゲームの大会で、ただただどうしても出たかったのと、自分のやりたいことを伸ばしていった方が効率いいんじゃないかなって思ったり、いろいろ要因が積み重なって」

数ある選択肢の中からゲームを選んだ大友さん。高校生の大会に出場するにはチームを組むことが条件とされていたため、eスポーツ部のある高校への転学を決意します。この決断に両親は――「最初は冗談かと思っていたんですが本気で言っているとわかり、この子何を言っているんだろう?」と困惑したそうです。

しかし、大友さんは、自分の意志の強さを証明するためeスポーツの高校生大会優勝と女子高生ミスコンのファイナリスト進出の2つを両親と約束しました。

両親「何度か後悔しないか説得しましたが、最終的に本人の強い意志に根負けして、転学を了承しました」

そんな大友さんは転学後、両親との約束通り女子高生ミスコンのファイナリスト11人に残り、現在は芸能事務所に所属しモデルとして活動。さらに、eスポーツでは数々の高校生大会に出場し、優勝しました。有言実行で両親との約束を果たした大友さんはその実力が認められプロゲーミングチームから声がかかり、練習生として加入しました。

大友美有さん「うちなんかに声がかかるの?ってすごくびっくりしました。大会で優勝できたり物事がうまく進んでいくにつれて、自分のやることやることに自信が持てるようになりました」

そして、今モデル活動を続けながらプロのeスポーツ選手を目指す決意をした大友さん。様々な選択肢があった中、彼女が二刀流の道を選んだのにはある理由がありました。

大友美有さん「自分はeスポーツを広めていきたいというか、サッカーや野球と同じようにeスポーツもみんなの中で触れやすい環境にはしていきたいなと思っているので、モデルとして名が知れ渡って自分に憧れを抱いてもらった時に、eスポーツのことをどんどん発信していけたらいいなと思っていて、自分がみんなの環境の1つになれるようになりたいなって思っています」

モデルの自分を知ってもらうことをきっかけに多くの人にeスポーツを広めたいと言う大友さん。変わらないゲームへの思い。eスポーツの期待を胸に将来の夢を語りました。

大友美有さん「eスポーツに関しては目標としては2年以内にプロの大会に出場できるようにしたいなっていう目標は立てていて、(モデルでは)ファッション雑誌にレギュラーとして出たいなと思っています」