首相会見「政治責任」「五輪」問われ…
3度目の緊急事態宣言について、23日に会見した菅首相。政治責任を問われ「変異株の勢いの方が強かった」とし、五輪は「国民の命を守りながら対応したい」と述べました。高齢者へのワクチン接種は「7月末までに」終えたいとの考えを初めて示しました。
■3回目の「緊急事態」政治責任や五輪は
今回の緊急事態宣言について、政府分科会の尾身会長は23日午前、記者にこう話しました。
「(期限の)5月11日になったら無条件に何でもかんでも解除するということじゃなくて、ステージ3に行っていることは、1つの最低条件。11日までにステージ3になっていなければ延長もあり得る」
一方、菅首相の会見では、記者から厳しい質問が上がりました。
――再び緊急事態宣言を出すことにあたっての政治責任をどうお考えでしょうか?
「先般の緊急事態宣言の解除については、感染者数や病床など状況に基づいて、専門家の意見をうかがった上で解除しました。今回の緊急事態宣言に至った(要因)というのが、やはり変異株。そちらの勢いの方が強かったと」
――多くの国民は、こんな状況で五輪ができるはずがないと思っています。国民の命を守るよりも五輪が優先されていませんか?
「IOCが東京大会を開催することを、すでに、世界のそれぞれのIOCの中で決めています。コロナの感染拡大を防止する、国民の命を守る、これ当然の私どもの役割であります。そこはしっかりやりながら、オリンピックも対応していきたい」
一方、菅首相はワクチンについて「希望する高齢者に、7月末を念頭に各自治体が2回の接種を終えることができるよう、政府を挙げて取り組んでまいります」と述べました。65歳以上の高齢者への接種について、7月までに終えたいとの考えを初めて示しました。
(4月23日『news zero』より)