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気候変動サミット開始 米中の主導権争いに

2021年4月23日 1:23

世界40の国や地域のリーダーが参加する気候変動サミット。アメリカと中国の主導権争いが、繰り広げられています。どれだけ温暖化対策の高い目標を掲げて、この問題をリードする姿勢を見せるかが焦点です。

有働由美子キャスター「アメリカと中国のバチバチ、まさにいま繰り広げられているんです。テーマは気候変動問題。世界40の国や地域のリーダーが参加するオンライン会議で主導権争いをしているということなんです」

小栗泉・日本テレビ解説委員「国別の二酸化炭素排出量で、1位と2位という、地球温暖化のいわば“悪玉”の中国とアメリカが、今回、どれだけ温暖化防止対策の高い目標というのを掲げて、この問題をリードする姿勢を見せるか。これが今回のサミットの焦点です」

有働キャスター「これまでは、アメリカも中国も気候変動問題にあまり積極的ではない印象だったんですけど、すっかり様変わりしているんですね。どうして?」

小栗解説員「もちろん、この先クリーンなエネルギーに転換するために、少しでも、自分たちに有利な世界のルール作りをしたい、ということもあるんですが、実はなんといっても、この分野、莫大な利益を生む、もうかると思っているからなんです。いま中国は、EV・電気自動車で世界最大のシェアを占めていますが、こうした、クリーンエネルギーの最新技術をいち早く世界に売り込み、一大産業として、自分の国に利益や雇用を生み出したい、という思惑があるんです」

有働キャスター「環境対策で経済を回す、と」

廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)「身近な例ですと、フェアトレードの製品を選ぶとか、植物性タンパク質である大豆ミートを摂取するとか、環境に優しいものを選ぶのは若い世代ほど浸透してるので、今後ますます広がっていくんじゃないかなと思います」

有働キャスター「こうした米中のはざまで、日本はどうするんでしょう?」

小栗解説員「菅総理は今夜、会議で、2030年度に向けて、温室効果ガスを2013年度と比べて46%削減すると。これまでの目標の26%を大幅に上回る目標を掲げました」

有働キャスター「では、最新情報をワシントンから伝えてもらいます。アメリカと中国、お互いにどこまで踏み込んだ目標を示したんでしょうか?」

NNNワシントン・渡邊翔記者「両国の打ち出しはこちら、アメリカが『2030年までに、05年比で50~52%の削減』、中国がこれまで通り、『2060年までに排出実質ゼロ』となりました。両首脳の演説をご覧ください」

米・バイデン大統領「2030年までに温室効果ガスの排出を半減させる道を歩み始めた。全員がステップアップする必要がある」

NNNワシントン・渡邊翔記者「一方、習近平国家主席は、目標は据え置きつつ、国内の石炭消費量を2030年にかけて徐々に減らす方針を示しました」

中国・習近平主席「先進国は発展途上国のグリーン化、低炭素化への転換加速を着実に支援するためさらなる大きな志と行動を示すべきだ」

有働キャスター「主導権争いという点では、これ米中どちらにまず軍配が上がったのでしょうか?」

NNNワシントン・渡邊翔記者「打ち出した数字のみでの判断は難しいですが、今回のサミットは米中双方に、参加して協力するメリットがあったといえます。アメリカとしては今回、習主席の参加で主要排出国が勢ぞろいしました。『世界の気候変動対応をアメリカがリードする』という最大の目的はまず示せたといえます。一方、中国も、米中対立が深まる中、今回サミットに参加し、対話の余地を残した形です。本格的な主導権争いはこれからといえそうです」

(4月22日『news zero』より)