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専門家に聞く…接種前に知っておきたいこと

2021年4月17日 18:18
専門家に聞く…接種前に知っておきたいこと

今週始まった高齢者への新型コロナウイルスのワクチン接種。接種前に知っておきたいことを専門家に聞きました。


◆年代・性別による副反応の違いは?

89歳「(ワクチン)接種はしますよ。私は高齢者ですからね」

85歳「がんをやってるから、どうなのかなっていうのはあるけど」

84歳「アレルギーを持っているんですよ。それがちょっと心配だから」

15日、街でワクチン接種について高齢者に聞くと、持病やアレルギーとの関連が気になるという声がありました。

新型コロナウイルスのワクチン接種での副反応を評価する専門家会議「予防接種・ワクチン分科会副反応検討部」で座長を務める、東京医科歯科大学の森尾友宏教授に話を聞きました。

 「傾向としては、女性に副反応が多い。そして若年者で副反応が出ている。比較的しっかりと副反応が出る、反応が出る予防接種だなと思っています」

若い年代に比べ、高齢者の副反応は少ない傾向だといいますが、医療従事者への先行接種での調査によると、接種した65歳以上の人の8割が“接種部位の痛み”を訴え、“全身のだるさ”も38%の人にありました。


◆持病のある高齢者が注意する点

では、持病のある高齢者が注意する点は──

 「ご自身の病気と、どういう治療を受けているのかを把握する必要があって、これを予診票に書く欄がございます」

ワクチン接種の際に記入する予診票には、治療中の病名や、主治医に「接種を受けてよい」と言われたか書く欄があります。

 「基礎疾患のある方って、定期的に医師に通っていらっしゃると思うんですよね。そういう時に(ワクチン接種について)ご相談いただくのが重要なことかと思います」

 「基礎疾患が悪化しているとか、全身の状態がすごく悪いとかそういう時に無理に受けていただくということは考えない方がいいんじゃないかと思います。少しよくなってから接種を受けていただく」

一方、アレルギーがある人は──

 「ぜん息とか食物アレルギーがある方々はワクチンを受けられないということは全くないです。ただ、そういう方々は問診票(予診票)にしっかり記載していただくことが重要」


◆接種会場に“持って行くとよいもの”

さらに、接種会場に“持って行くとよいもの”があるといいます。

 「できたらお薬手帳も(接種会場に)持参いただいて、こんな薬飲んでいますとご提示いただくことかなと思います」

副反応や注意点はあるものの、高齢者にとっては、重症化リスクを下げる効果も高いワクチン。こんなメリットもあります。

 「ご親族とかお孫さんに会えない方もいらっしゃると思うんですけど、そういういまの生活を少し変えて、より自由な生活へという方向性においても、やはり今回のワクチンへの期待するところは大きいなと感じています」