世界で進むワクチンの接種。アメリカでは１６歳以上なら先着順で接種ができる取り組みが始まりました。一方、イギリス・イングランドでは、およそ４か月ぶりに飲食店の屋外営業が再開しました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
◇◇◇
■中国 湖北省でＰＲイベント
（中国感染者 ９万 ４３５人
死者 ４６３６人
※中国・衛生当局 １３日）
中国・北京の外務省では１２日、何やら大規模なイベントが。「英雄の湖北」と書かれた大きな看板が設置されています。招待されたのは各国の外交官ら。湖北省産のお茶が振る舞われ、特産品のコーナーにも「アイラブ湖北省」の文字が。
世界で最初に新型コロナウイルスの集団感染が確認された、武漢市のある湖北省。「ウイルスの発生源」というイメージを払拭しようとＰＲイベントが開かれたのです。湖北省への観光や積極的な投資が呼びかけられました。
◇◇◇
■イギリス イングランドで飲食店の屋外営業が許可
（イギリス感染者 ４３８万８２９６人
死者 １２万７３４６人
※米ジョンズ・ホプキンス大 １３日午後５時時点）
４４０万人近くが感染したイギリス。１２日までに人口のおよそ半分が１回目のワクチンを接種し、５０歳以上の人や重症化リスクが高い人などへの１回目の接種は完了しました。
そして街では、待ちに待った飲食店の再開で、たくさんの人が外での食事を楽しんでいます。１２日から、人口の大部分を占めるイングランドで飲食店の屋外営業が許可されました。日系のラーメン店でも。
博多一風堂ロンドン店・松岡諭マネジャー「（Ｑ お店あけるのはいつぶり？）約４か月ぶりくらいですかね」
イギリスの飲食店では去年１２月から、変異ウイルスの急拡大によりデリバリーやテイクアウトを除き、長期休業を余儀なくされていました。
営業を再開した日は真冬のような寒さでしたが、屋外の席には多くのお客さんの姿が。
お客さん「最高のラーメンです。４か月も待ちました。戻ってきてくれてうれしいです」
松岡諭マネジャー「長かったです。本当にいっぱい我慢したし、目の前でお客さんが喜んで食べていただける姿を見られるのって、本当に幸せだなと今日感じました」
イギリスでは順調に進めば６月に、ほとんどの規制が解除される計画です。
◇◇◇
■アメリカ ブロードウェー全面再開へ、チケット販売も始まる
（アメリカ感染者 ３１２６万８１２５人
死者 ５６万２５３３人
※米ジョンズ・ホプキンス大 １３日午後５時時点）
アメリカ・ニューヨークの目抜き通り、ブロードウェー。大きな観光資源でもあるブロードウェーミュージカルは、去年３月から１年以上休演が続いています。
劇場が立ち並ぶブロードウェーは、今も閑散としていますが、チケット販売をいち早く再開した劇場では、「ブロードウェーが帰ってくる」という表示が出されるようになりました。
「ＢＲＯＡＤＷＡＹ ＷＩＬＬ ＢＥ ＢＡＣＫ」、「ブロードウェーが帰ってくる」の文字。９月の全面再開に向け、ようやく一部の劇場でチケットの販売が再開したのです。
全面再開のため新たに設置されたのが、劇場関係者ら専用のワクチン接種会場です。１日最大１５００回の接種を目標としています。視察したデブラシオ市長は。
ニューヨーク市・デブラシオ市長「私たちが完全な状態に戻るためにはブロードウェーが復活しないといけません。だからこのワクチンセンターはとても喜ばしいことなのです」
世界最多の３１２０万人以上が感染しているアメリカ。西部、カリフォルニア州では建物の前に多くの人、人、人。いったい何を待っているのでしょうか。
行われていたのはワクチンの接種。ロサンゼルスに近いこの都市では、予約がなくても１日先着５００人ほどが接種を受けられるようになりました。
ワクチン接種が始まるまで１時間あるにもかかわらず、１６歳以上であれば予約がなくても受けられるということで、会場の前には長い列ができています。
４時間待って接種した男性「オンラインで予約をとるのはとても難しいです。予約なしでも来て待てるなら待つべきです」
接種した高校生（１７）「予約がない人も受け入れるということで、すぐに受けたかった」
◇◇◇
ＷＨＯ（＝世界保健機関）によるとワクチンの接種が進んでいるにもかかわらず、世界の新規感染者数は７週連続で増加。テドロス事務局長は。
ＷＨＯ・テドロス事務局長「公平なワクチンの分配と感染防止対策を組み合わせた取り組みがあれば、数か月でパンデミックを抑制できるだろう」
◇◇◇
世界ではおよそ１億３６００万人以上が感染し、２９０万人あまりが命を落としています。
（世界感染者 １億３６６８万７４３６人
死者 ２９４万６５６８人
※米ジョンズ・ホプキンス大 １３日午後５時時点）
