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京大・コロナ重症患者に生体肺移植手術

2021年4月8日 11:46
京大・コロナ重症患者に生体肺移植手術

京都大学医学部附属病院は、新型コロナウイルスで重症となった女性患者に家族の肺を移植する手術を行ったと発表しました。新型コロナに感染した患者の生体肺移植は、世界初だということです。

京大病院によりますと、生体肺移植を受けたのは関西に住む女性で、去年の年末に新型コロナウイルスに感染して重症化し、陰性となったあとも後遺症で肺がほとんど機能せず、3か月にわたって人工心肺装置「ECMO」を装着。回復が望めなかったため7日、女性の肺を摘出し、息子と夫の肺の一部を移植する手術を行ったということです。

京都大学医学部附属病院・伊達洋至教授「これまでは(生体)肺移植というオプションがなかったわけだから、新しい選択肢ができたという意味では、患者にとって希望のある治療法だと考えている」

女性は順調であれば2か月で退院できる見込みで、ドナー2人の経過も良好だということです。

生体肺移植は、肺以外に疾患のない65歳未満の患者のみが対象となりますが、新型コロナに感染して肺に障害が残った患者の生体肺移植は世界初だということです。