×

克行被告“事実と違う”現金渡した趣旨否定

2021年4月6日 17:48

元法務大臣・河井克行被告の4月6日の公判では、検察側による被告人質問が行われました。現金を渡した趣旨について、検察側が「選挙支援の依頼が一番の目的だったのでは」と問うと、克行被告は「それは事実とは違いますね」と否定しました。

6日の被告人質問では、検察側が克行被告に対し、現金を渡した趣旨について、本当は案里元議員の選挙支援の依頼が一番の目的だったのではないかと何度も尋ねました。そのたびに克行被告は「それは事実とは違いますね」「主たる目的ではありませんでした。違う理由が大層を占めていました」などと否定しました。

また、自身の政治的な思惑が主な目的であるならば、参院選後も現金を配るつもりだったのかと問われると、「続けるべき方には続けるということは考えておりました」と述べました。

そして、克行被告が陣営スタッフに渡した現金について、検察側が「給料の先渡しならポケットマネーで支払うのはおかしい」と指摘すると、克行被告は「そんなことないでしょう」と反論。遠方から手伝いに来てくれたスタッフへの心遣いとして、「(自由民主党広島県参議院選挙区)第7支部の給料は月末払いだと思いますので現金がある方がいいだろうということで」と述べ、早く渡すために自身の手持ち資金から出したと説明しました。

また、検察側の質問に対し、克行被告が明確な答えを避ける場面が多くみられました。検察側から、妻の案里元議員を参議院選挙の公認候補にしてもらえるよう自民党本部に働きかけていたのではないかと問われると、「働きかけってどういう意味なんでしょう」「よく覚えてないですねぇ」と返答。

また、検察側が「参院選でどうしても勝たなければいけないと思っていたのではないか」という趣旨の質問をすると、「あー本当に素晴らしい推測をおっしゃっていただいてありがとうございます」と述べました。

さらに、検察側が「眠いですか?あくびしてましたけど」と指摘し、克行被告が「大丈夫です。ご配慮いただきありがとうございます」と返すやりとりも。

終盤には、検察側の質問の意図が理解できないとして、「もうちょっとわかりやすく聞いて下さい」と克行被告が怒りをあらわにする場面もありました。

【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件克行被告公判(4月6日)