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飲食店、食卓に打撃 “ニンジン”が高値

2021年3月30日 20:37
飲食店、食卓に打撃 “ニンジン”が高値

和食にも洋食にも、どんな料理にも使える万能野菜、ニンジンの値段が今、上がっています。東京の市場では、平年に比べて3割から4割ほど高値で取引されています。どんな背景があるのか、取材しました。

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都内の中華料理店。人気メニューというのが、肉を200グラムも使った巨大な肉団子入りのカレーです。(獅子頭カレー 1280円 ※数量限定)

しかし、今、“ある野菜”の仕入価格の高騰に頭を抱えていました。

揚子江菜館・常務取締役 沈松偉さん
「ここ辺りにきて(仕入れ値が)急騰しているのはニンジンですね」

カレーに無くてはならないニンジンの仕入れ値が、例年と比べ4割ほど高値になっているというのです。

さらに、中華に欠かせないネギも高値が続いていて、例年に比べ、4割ほど高くなっているといいます。

揚子江菜館・常務取締役 沈松偉さん
「(仕入れ値)高くなるからといって、客単価、売るものは定価のままですから、そりゃ打撃ですね」

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高値は、都内のスーパーでも…

スーパーイズミ・社長 五味衛さん
「3月10日頃から新ニンジンになってから、とても(仕入れ値)高くてびっくり」

例年なら、2本入りで90円ほどで販売しているニンジンですが、30日は、3割ほど高い120円で売っていました。

スーパーイズミ・社長 五味衛さん
「普通の半分以下の売れ口ですよね。高すぎちゃって」

ニンジンにネギ。どちらも食卓を彩るおなじみの万能野菜ですが、東京の市場では、平年に比べて2割から3割ほど、高値で取引されています。

お客さん「(高値だと)ちょっと避けちゃうかな」

お客さん「安いって分かってる日にたくさん買って」

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ニンジンの産地では何が起きているのでしょうか?

戸張農園・農主 戸張恭隆さん(千葉・松戸市)
「ここがニンジンが全面にあった畑です」

本来なら、まだ、ニンジンの収穫が続いている時期だといいますが、既に収穫を全て終え、畑には別の野菜が植え付けされていました。その理由とは…

戸張農園・農主 戸張恭隆さん
「2月から陽気がよかったので、ニンジンが花を咲かせようとして(花が咲くと)商品価値がなくなってしまうんですね」

春に花が咲くと中が空洞化して出荷できなくなるニンジン。例年は花の咲く前、3月の終わりまで出荷が続きますが、今年は暖冬だったため、成長が進み、1か月ほど早く花が咲く事態になりました。

そのため、例年より早く出荷せざるを得なくなり、現在、市場全体に出回る数が減少、卸売価格が高値となっているのです。

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一方で、安くなっている今が旬の“春野菜”があります。

お昼時、店の前にできた人だかり。みなさんのお目当ては、たっぷりの野菜を食べられるサラダボウル。20種類以上の旬の野菜などから、好きなものを選び、オリジナルのサラダをいただけます。

今、仕入れ値が安くなっている“春野菜”というのが春キャベツです。

WithGreen・副社長 武文謙太さん
「市場で春キャベツのキャベツがすごく余ってしまってるので、価格の低下につながっています。それはとてもありがたいと思っています」

今の時期に甘みを増す“春キャベツ”が、市場で余っているというのです。農水省によりますと、今年の暖冬は、ニンジンと違ってキャベツにとっては好都合。よく成長し、豊作となったため、出回る数が多くなり平年に比べておよそ5割、安くなっています。

キャベツの安値は、4月いっぱい続く見込みだということです。