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普段“ニオイ”で敬遠も 生活変化で人気に

2021年3月19日 19:59
普段“ニオイ”で敬遠も 生活変化で人気に

普段は、ニオイが強いことから敬遠されることもあるニンニク料理ですが、いま、売れ行きが好調だということです。背景には、新型コロナウイルスの影響による、生活スタイルのある変化がかかわっていました。

低温の油でじっくりと火を通したまるごとのニンニク。

every.「ニンニクの香りが出ています」

ほぐして取り出し…食感が残るぐらいに潰してコチュジャンなどと混ぜれば、ニンニクがガツンときいた店の特製ソースができあがり!それをゆでた鶏肉の上へ…さらにニンニクチップをかければ、ニンニクたっぷりのタイ料理「ガリガリカオマンガイ」が完成です。

実はこれ、都内の飲食店が今月から販売している新メニュー。開発の背景には、ある理由が…。

ジャーニー×ジャーニー・山本真太郎代表「ニンニクトッピングや、追加っていうところのメニューがすごい人気だったので」

新メニューの売れ行きは好調で19日も注文が。店では他の料理にも使用していて、使う量は2倍ほどに増えているといいます。でも、いまなぜニンニク料理が人気なのでしょうか?

山本真太郎代表「在宅勤務、リモートワークしている方は特にそうだと思うんですけど。好きなだけニンニクを楽しめるというところがあると思うので」

テレワークなどで働く環境が変わり、ニオイを気にせずに食べられ人気が高まったというニンニク料理。お客さんからも――「(仕事で職場に)めったにお客さんが来たりしないので、(ニオイを)気にしてない面はあると思います」

   ◇

人気のワケは他にもあります。都内の中華料理チェーンでは、お昼からニンニクが使われたギョーザを食べるお客さんの姿が…。

お客さん「マスクのおかげで、誰かと会話するときとかにニオイは気にならないかなって」

マスクの着用やソーシャルディスタンスが、ニンニク人気を後押ししているというのです。店もそこに目をつけ、通常の2倍以上のニンニクを使用したというギョーザを19日、発売しました。

王将フードサービス営業部・横山昇蔵さん「『にんにく激増し餃子』を本日より販売開始しました」

お客さん「確かにニンニクが多くてガツンときました。元気出ました」

   ◇

ニンニクを使った新メニューが相次いで登場する中、都内でニンニクメニューを扱う店は、去年2月からの1年間で1.3倍ほどに増加しているといいます。その人気は食卓にも広がっています。

ベニースーパー本部長・赤津友弥さん「当店で人気のギョーザというのは拡大して販売しております」

都内のスーパーでは、ギョーザの仕入れを増やし売り場を拡大。ニンニク自体の売り上げも、例年に比べ1割から2割増えているといいます。ただ、このニンニク人気に生産者からは困惑の声も。

青森でニンニクを生産販売・岡崎屋、福島大起取締役「思った通りの数量を提供できないという問題がずっと続いております。毎日毎日、ニンニク欲しいという電話が来るんですね」

これは、今週、撮影した倉庫の映像。カラのケースが置かれています。天候不良による不作などで在庫が足りず、販売する量も制限している状況なのです。

福島大起取締役「みんなに助けられて、お客さんにも助けられてやっていますので、頑張ってやっていきたいとは思っています」

コロナ禍で増していくニンニク人気。まだまだ広がるのでしょうか?