×

アストラ接種後に血栓、新たな事例も 韓国

2021年3月18日 16:25

韓国で、アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンを接種後死亡した60代の女性に血栓が確認された事例について、保健当局は、予防接種との関連性はないとの見方を明らかにしました。一方、20代の男性に血栓が確認されて入院していることがわかり、調査が進められています。

保健当局によりますと、血栓が確認された60代の女性は、先月26日にアストラゼネカのワクチンの接種を受け、今月6日に呼吸困難などの症状で死亡しました。

解剖による調査が行われていましたが、女性に基礎疾患があったことなどから、保健当局は18日、予防接種とは別の原因で死亡したとの見方を明らかにしました。

一方、これとは別に今月10日にアストラゼネカのワクチンを接種した20代の男性が翌日以降、頭痛や吐き気などの症状を訴え、検査したところ血栓が確認されました。男性は、入院治療を受けています。

保健当局は詳しい調査を進めていますが、これまでに同じ製造番号のワクチンを接種した人に異常は確認されていないということです。

韓国では18日午前0時までに、およそ4万3000人がファイザーのワクチンを、およそ59万8000人がアストラゼネカのワクチンの接種を受けています。

このうち、アストラゼネカのワクチン接種を受けた後16人が死亡していますが、韓国政府はいずれも接種との因果関係はないとしてワクチン接種を続ける方針です。

アストラゼネカのワクチンをめぐっては、ヨーロッパなどで接種後に血栓ができる事例が確認され、デンマークなど複数の国が接種を一時中断しています。一方で、WHO=世界保健機関は因果関係は認められないとして接種を継続すべきとの見解を示しています。