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熱帯魚もチーズも値上がり…高値のワケは?

2021年3月8日 19:03
熱帯魚もチーズも値上がり…高値のワケは?

在宅時間が増え、ペットに癒やしを求める人が増えています。飼育しやすい熱帯魚も人気となっていますが、ある理由で値上がりしているといいます。さらに、同じ理由でチーズも高値に…。どんな背景があるのでしょうか?

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東京ソラマチにある熱帯魚店。ステイホーム時間が増え、癒やしを求め、新たに飼い始める人が増えているといいます。

お客さん「家にいる時間が多いので、飼いたいなと。癒やされます」

新たな需要が高まる中ですが、ここ最近、熱帯魚の値段が上がっているといいます。

アクアフォレストソラマチ店・飯倉直人店長「コロナの影響もあって、全体的に10%~15%くらい。末端価格も上がってしまったというような状態です」

東南アジアなどからの航空便で輸入することが多いという熱帯魚。去年4月頃から輸送費が上がり、仕入れ値が大きく上がったといいます。

このため、去年3月は1匹250円で販売していたプラティーは、50円値上げし、現在は300円に。グッピーも30円値上げするなど、全体で10%ほど値上げせざるを得ないといいます。

飯倉直人店長「航空運賃だったり量が減ってくると、どうしても単価は上がってきてしまう」

航空貨物運送協会によりますと、航空貨物は物だけを運ぶ便もありますが、多くは人と物を同時に運ぶ便だといいます。

しかし、コロナの影響で人の動きが止まり旅客機は大幅に減少し、荷物を運べる量が減ってしまったのです。その結果、去年4月以降、貨物の価格は大きく跳ね上がり、いまも高水準が続いています。

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その影響は食品にも。

輸入食品を数多く取り扱うスーパーでも、輸送コストの高騰などで一部のバターの仕入れ値が今年に入ってから上昇。今後、輸入チーズや、お菓子なども仕入れ値が上がる可能性があるといいます。

さらに。

クイーンズ伊勢丹横浜店・竹内亮平店長「(ヨーロッパのロックダウンや)輸送費の高騰といった要因で、産地が切り替わる可能性があるように(仕入れ先から)聞いています」

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神奈川県・川崎市にある「La Petite Fromagerie~小さなチーズの店~ラチッタデッラ店」。看板メニューは、チキンやソーセージなどにラクレットチーズを目の前でたっぷりのせたグリルMIX。

お客さん「すごい優しい味」

こちらではヨーロッパのチーズを多く使っていますが、仕入れ値が高すぎて購入をあきらめた商品もあったといいます。

井上勇輝店長「空輸代がすごく高くなって、ぼくらが出している価格では出せないくらいまで上がってしまった」

このため、いまはオリジナルチーズを店で作るなど工夫しているといいます。

輸送費高騰の影響は、まだしばらく続きそうです。