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山田広報官一転辞職…背景に読み間違い3つ

2021年3月1日 17:28
山田広報官一転辞職…背景に読み間違い3つ

衛星放送関連会社に勤める菅首相の長男らから接待を受けていた問題で、山田内閣広報官が体調不良を理由に辞職しました。平本典昭記者が伝えます。

──続投の方針が一転辞職となった背景には何があったのでしょうか?

直接の辞職理由は体調不良ということですが、政権の判断が遅れた背景に、3つの「読み間違い」があったといえます。

1つ目は「首相会見の中止」が裏目に出た、という点です。政府は先週末、山田広報官が司会役の首相の記者会見を急遽、司会がいない形の「ぶらさがり取材」に切り替えました。これを野党側は「山田隠しだ」と一斉に批判。自民党内からでさえ「むしろ、雲隠れしたように見えた」という声があがるなど逆効果になってしまったといえます。

2つ目の読み間違いは「与党内の不満」です。ある政府関係者は「自民党からは広報官として機能してない」という不満。「与党内からももう、もたないという声が相当出ていた」と話しています。

──味方であるはずの与党からそこまで辞任論が強まるとは思わなかったということだと思いますが、3つ目は?

3つ目は「身内が関わっただけに流れを読み間違えた」という点です。ある野党幹部は、「菅首相は自分の長男が絡んでいたから余計に判断が遅れたのだろう」と分析しています。自民党内からも「続投と言っていたのに世論におされて辞任。危機管理が下手」という声が出ていて、判断の遅れが傷口を大きくした形となりました。