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【解説】宣言期限まで9日 解除の可能性は

2021年1月29日 22:22
【解説】宣言期限まで9日 解除の可能性は

緊急事態宣言の期限となる2月7日まで残り9日となりました。首都圏の1都3県では3週間が経過しましたが、宣言の効果はどの程度あったのでしょうか。そして、3密回避を促すためのさまざまな業界の取り組みについても解説します。

1月29日、東京では新たに868人の新型コロナウイルス感染が確認されました。1000人を下回るのは2日ぶりで、重症者は28日から3人減って147人でした。また28日に発表された死者は20人で、東京としては最多となりました。

今回の緊急事態宣言を解除するかどうか、その判断を巡って29日、西村大臣が会見で、「2月7日までとなっておりますので、来週適切なタイミングで諮問委員会を開いて、専門家の判断をいただいてこの問題を判断をしていきたい」と述べました。

■感染状況の指標(東京)

来週というキーワードが出ましたが、具体的にいつになるのか気になります。宣言の解除の目安とされるのが、国の指標でステージ4からステージ3に下げることなどです。緊急事態宣言が決まった1月7日と28日の時点の東京の現状を比べると、PCR検査陽性率などはステージ3相当に改善していますが、重症者の病床使用率はむしろ悪化して、全体で見るとまだまだステージ4相当が大半です。

■きのう 東京都モニタリング会議で・・・

28日の東京のモニタリング会議では、新規感染者のうち重症化リスクの高い高齢者の割合が増えていることが指摘されています。新規感染者のうち65歳以上が占める割合は、前週の15.8%から今週は21.8%と大きく上昇しています。また入院患者でも、60代以上の割合が全体のおよそ3分の2を占めています。

高齢者への感染というのは家族や施設職員などから移るケースが多いです。活動的な若い世代が一層意識して行動する必要があります。

■JR東日本 感染予防で新サービス

一方で通勤客からは

「月末週末最終日なので、ちょっといつもより多いかなという感じがします。」

「緊急事態宣言になった後とかと比べたらやっぱり多いかなと。」 

「テレワークができるところはテレワークをするとか通勤時間もずらせるならずらしてみるとか」

などの声が上がっています。

テレワークや時差通勤を導入するように東京都も強く呼びかけていますが、なかなか人出が減らないのが現状です。

企業も密を避けるためのさまざまなサービスを打ち出しています。

通勤で多くの人が利用する鉄道会社では、JR東日本が、時差通勤をした場合のポイント還元を始めます。対象は首都圏の在来線の一部エリアで、Suicaの通勤定期券を利用している人に限ります。時間帯は駅ごとに設定されていて、混雑のピークよりも前の『早起き時間帯』に改札を通った場合は15ポイント、そしてピークよりも後の『ゆったり時間帯』だと20ポイントが還元されます。どちらもピークの前後1時間が対象で、平日のみということです。例えば山手線で新宿駅を利用する場合、ピークは朝の7時半から9時ですので、その前後1時間で利用するとポイントがつきます。このサービスは、3月15日からおよそ1年間の予定だということです。

■しゃぶしゃぶ温野菜 “早得”食べ放題

しゃぶしゃぶ温野菜では、混雑する午後7時からのディナータイムを避けて早い時間に来店すると、食べ放題がお得になります。通常の食べ放題は2709円からですが、この“早得”を利用すると1980円になります。ただし、平日限定でメニューも通常とは少し異なるということです。

■NTTドコモ 混雑回避でポイント

NTTドコモは、dポイントを使った3密回避の取り組みに向けて、九州大学と共同研究を進めています。サービスを利用すると、加盟店から「○○店が混んでいます。テイクアウトにすれば200dポイントGET」とメッセージが届きます。混雑する時間帯を避けて来店したり、テイクアウトした場合はボーナスポイントがもらえるというものです。開始時期は未定ですが、今後dポイントユーザーを対象に全国展開していく予定だということです。

さまざまな業界が、3密回避に向けて何ができるのか知恵を絞っています。今後、緊急事態宣言が解除されてもされなくてもウイルスとの共存は当面続くため、3密を避ける行動を、私たちの新たなライフスタイルとして定着させていく必要があります。

(2021年1月29日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)